蝋梅に振り向く風も我を向く

今日はいいお天気。大晦日は午後から雪模様という事で、少し近所を散歩。JRの線路を越えた田園風景は、もうすっかり馴染みの散歩コースになった。そんな中、ふといい香りが漂ってきて、振り向いた先にあったのが蝋梅の花。ずっと春の季語と勘違いしていたが、開花時期はだいたいこの時期という事で、冬の季語とされている。名前の由来は、蝋のような艶があるから。蝋月(12月)に咲くからと、諸説ある。外は冷たい強めの風が吹いている。そういえば、ここに来て風向きが自分の方に変わった気がするのは気のせいか。もしかしたら、蝋梅の黄色い花が、「私を見て」と、風向きを変えたのか。そんな風に感じて詠んだ句。

この句を思いついた直前に仮にメモした句。

蝋梅やこの地に他に色はなし

それは言い過ぎだろうと、ボツにしたのだが、周りは耕作の終わった田畑や空き地。後ろの柿の木も、枯れ果てた実が残るのみ。一面茶色といった雰囲気。その中でこの花の黄色はとりわけ目立っていた。住宅街の庭先に植えられているのもあり、それも目を楽しませてくれるが、こうして他の雑草や木に並んで咲いている花は、周りの風景に溶け込み、一段と綺麗に見える。これから大寒を迎え、ますます寒い厳しい冬景色が続くが、こうして寒い中でも咲く花があるのが嬉しい。

 

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