鬼やんま大河に映ゆる背ナの縞

 

「方円」2017年11月号円象集掲載。

蜻蛉は言わずと知れた秋の季語。その中でも鬼やんまは大きく、動きも素早い。そんな鬼やんまが大河の傍を飛び去る。外はいいお天気で、川面に周りの景色などがよく映る。鬼やんまも例外ではなく、その姿形、そして体の縞模様まではっきりと映っている。川面に映ったその姿も堂々としたもので、その雄姿を詠んだ句。

この時期は蜻蛉がよく飛ぶが、最近鬼やんまをあまり見かけない。緊急事態宣言下という事もあり、あまり外に出かけていないからかもしれないが、今年はまだ見た事がない。それがまた、蜻蛉界の頂点という雰囲気を醸し出しているというのは、個人的な思い込みかもしれない。ただその姿は「俺が一番強い」とい背中で語っているような、自信ありげな姿で、見ている方もすっきりする。この堂々とした姿。私たちも自身に満ちた姿で、世を堂々と闊歩したいものだ。

 

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