風穴の風に誘はれ河鹿鳴く
「方円」2013年9月号円象集掲載。滋賀・河内風穴を訪れた時の一コマ。
2013年6月8日に訪問。滋賀・多賀町にあるこの鍾乳洞は、総面積1544平方メートルと広く、日本3番目の長さを誇る。中は常に12度と涼しく、外に出るとメガネが曇ってしまうほど温度差を感じる。そんな河内風穴には清流が流れ込んでいて、風穴からの涼しい風が辺り一帯に吹き込んでいる。清流には河鹿が住み、その高い澄んだ声が涼しさを演出する。まさに風穴から吹く風に誘われて鳴いているように感じて、暫しの涼を楽しんで詠んだ句。
昔から、休みの時は精力的に遠出をして、山野を歩き、絶景を写真に納めたりしていた。しかし去年あたりからの緊急事態宣言に加えて、家の諸々の事情でなかなか遠くまで足を運べなくなった。今は歩ける範囲の近所を散歩するか、買い物に出かけるぐらいしかしなくなった。元来、実際に見たものから想像を膨らませ、句作の参考にしてきたが、知らない土地に足を運ぶことが少なくなったので、刺激がなかなか少ない。いつか落ち着いたら、新しい刺激を求めて遠出を再開したいものだ。
↓コチラも併せてご覧ください♪↓