いずれまた賑はふ街や燕の子
緊急事態宣言が6月20日まで延期された最初の日曜日、私の住む京田辺市では、万全の感染対策を取った上で、午前、午後の公共施設の開館(夜間は閉館)に踏み切った。所属する吹奏楽団が練習場として使わせて頂いている場所も開館。ひと月練習が出来なかったが、この日漸く練習再開した。近くの中学校のグラウンドでは、いつものように部活が行われていた。練習場の外の屋根には燕の巣。今年も雛が元気に餌をねだっている。練習を終え、辺りが静まり返ると、子燕の元気な声だけが辺りに響く。以前は本当に燕の声しか聞こえなかったが、こうして人が戻りつつある。早く元の賑わいが戻って欲しい。そんな願いを子燕の声に託して詠んだ句。
世間では、「自粛慣れ」という言葉が横行している。効果の是非はともかく、一人一人が最低限の対策を講じる事は、自らを守る事にもなる。なので、集会などの規制が緩和されたからそれで終わりという訳ではない事は、誰もがわかる事ではあるが、人はやはり油断してしまう生き物。細心の注意を払わなければならない。今回久しぶりに仲間とともに過ごした時、自分のせいでこの人たちを危険な目に遭わせる訳には行かないと、ふと思った。これからまだまだ緊張を強いられる生活が続きそうだ。
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