長考の片影に佇ち四半時

 

「方円」2019年9月号円象集掲載。

「長考」と言っても、縁側で将棋や囲碁をしている姿を見て詠んだ訳ではなく、自分自身の事。出かける先々で、俳句の題材になりそうな風景や事柄を探しては考えるという習慣が身についてしまっているが、いいアイデアが常に浮かぶ訳ではない。暑い最中にこうして立ち止まって考え込む事もある。ちょうど考えて立ち止まった場所が、貴重な日陰。暑さを避けて、本能的に日陰に立ちながらも、心ここにあらず。色々考えを巡らせている光景は、客観的に見れば滑稽に見える。そんな自分自身をふと見つめてみた句。

普段時間がないことを理由にしたくはないが、ここ最近、確かに平日はいい考えが浮かばない。休みの日であっても、じっくり考える時間はあるのに、なかなかいい言葉が浮かばない場合が多い。本当に対象物をじっくり観察出来ているのかと、自分で思うことがある。恐らくそれは、自分の頭の中で「これは違う」と思えば考えを引っ込ませるからだろう。まずは口に出し、メモを取り、その上で取捨選択し、出来た句を推敲する。これが基本パターン。思いついたことを逃がさない行動パターンを取らねばと、最近特に思う。

 

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