どの田にも蟇の声あり暮らしあり

 

「方円」2015年7月号清象集掲載。

明日から6月。田んぼに水が張られ、そろそろ田植えの準備に掛かるところ。そんな田んぼに、昼となく夜となくアマガエルやヒキガエルの声が聞こえる。どの田んぼを見渡しても、それぞれに鳴いている。それが日常。至極当たり前の光景に夏を感じて詠んだ句。

また、理不尽に尊い命が絶たれた。普段の生活を普段通り始めようとした矢先の事。悔やまれる。日常に前触れなく非日常が現れたといった状況か。ある人にとっての日常と、別の人の日常は違うもの。そうした違った日常の交錯が、突然非日常を生み出す事もあるという事だろう。

だからといって、自らの日常の保護のため、貝になって外界との接触を断つのは、もはや日常とは言えない。それぞれの日常を理解しつつ、自分の日常を普段通りに生きる。今日普段通りに5月が終わり、明日普段通りに6月が始まる。それだけでいい。

 

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