三・一一今朝は霞める太平洋
東日本大震災から一年
「方円」2012年5月号清象集掲載。
やはり、この話題に触れねばなるまい。添え書きの通り、この句は東日本大震災から一年経って詠んだ句。実際に被害のあった太平洋を見た訳ではないが、遠くに霞がかかって、実に穏やか。あの日何があったのかと思うぐらい、平然として静かだった。その様子がかえって、自然に対する人間の無力さを感じさせる。それでも、人はそんな自然と共生しなければならない。早く元の生活に戻る事を祈るばかりだ。
個人的に、気軽に使えない季語がある。それは忌日。9月1日震災忌、1月17日阪神震災忌、共に季語として定着している。遠くない将来、3・11も季語に加わるだろう。実際被害に逢われた方々にとって、それはいかなる気持ちなのか。本当に伝えたい事をよく吟味して、句作に臨まなければならない。
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