物売りの菜の花沿ひに売り歩く

「方円」2016年4月号円象集掲載。
そろそろ暖かくなり、花がちらほら咲き始めた。大根の花や菜の花などは畑で栽培されて、道路沿いや線路沿いでも見られる。この句を詠んだ当時、私は奈良で飛び込み営業をやっていた。企業や店など、住宅地図を頼りに、歩いて一軒一軒回っていくという地道な仕事。少し市街地から外れると、大通りに貫かれた田畑が広がり、菜の花が道沿いに咲いている。家も何もない状態なので、その道を歩き続けるしかない訳で、この句のような状況になる。詠んでいる場合ではないのだが、自然にこの句が浮かんだ。
仕事の成績もそうだが、俳句も自分の目で見て、足を運んで作るもの。頭だけでは意図的な句になってしまう。営業は計画性がなくて失敗したが、時間が出来れば足で季題を集めて行きたい。

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