2023年2月に、静岡県伊豆の国市北江間にある北江間横穴群(大北支群)について書いていました
今日は、その時に載せなかった横穴群をレポートします
北江間横穴群は大北支群と大師山支群の2か所に分かれているのですが、見どころ満載の大師山支群を掲載します
大北支群から15分少々歩き、この看板から丘陵を上がって標高50mの位置にあります
横穴が10基あり、7世紀前半~8世紀前半の築造(推定)
いきなり1号横穴と2号横穴の前に出るのですが、わぁぁ横穴の中に家形石棺が見えました
まず、1号横穴に入らせていただきます
横穴は、奥行6.2m、幅2.4~3.55m、天井高1.9~2.85m家形石棺が立派で、現地に残っているのは嬉しいですね
石棺の奥に、深さ40cmの小さな竪穴
火葬骨の埋葬施設の可能性があります
1号横穴の東側にある2号横穴は、奥行4.5m、幅3.05m、天井高2~2.3m
掘りこまれた造り付けの棺台と、そのふた(切妻の屋根形)が見えています
写真ではわかりにくいのですが、棺のふたに文字が見えます明暦元乙未年(1655年)に行われた新田開発のいきさつが刻まれています
ええっ、わざわざ棺のふたに書かなくてもw
10基の中で、この8号横穴も見応えあります
高さ90cmの、造り付けの棺台が見えています
くりぬかれた1号・2号の棺台は、ともに長さ180cm
ほぼ同じサイズ
同じ横穴群の中に異なる埋葬施設があるだけでも見応えあるのに、江戸時代の新田開発についてもいきさつが読めるので、江戸時代ファンの方にも見ていただけると面白いかもしれません
で、江戸時代ファンの皆様も古墳ファンになっていただけたら嬉しいです
古墳ファンを増やしたいのですが、なかなか周りにいないのでよろしくお願いしま~す(笑)
(参考文献)伊豆長岡町教育委員会「大師山横穴群」1976