※ネタバレあり。
4月の『GYPSY』が終わってからすぐの一人芝居。
このあとは新橋演舞場で『ふるあめりかに袖はぬらさじ』が待っている。
すごいスケジュールだなぁ(^^;💦
やりたいものを全部引き受けてしまうとこうなるのだそう。
イングマール・ベルイマンによる一人芝居です。
「ベッドから出たくない…」。ある朝、目覚めたヴィクトリアはつぶやいた。カーテンの隙間からこぼれる光がまぶしくて、頭痛がひどくなってきた。
幼い頃は母親に愛されなかった。
かわいくなかったから。
詩をたくさん書いても読んでくれたのは父親だけ。
成長してからはそれなりに男性とお付き合いしてアルフレッドと結婚。
でも、今は43歳。
夫との仲は冷えきっている。
部屋に呼んで話をするが状況は改善しない。
ある日開いたチャリティーコンサートで夫の浮気が発覚。
ヴィクトリアがそれを責めると夫は自殺してしまう…。
ヴィクトリアの一人語りなので時系列が前後することが多々あり、また場所も変わるのでそこがちょっとわかりにくかったかも(^^;💦
舞台セットも変わらないし、しのぶちゃんの衣装も変わらないしね。
しかし、ダンナが浮気した挙げ句自殺するってまるで『欲望という名の電車』
こちらは夫が同性愛者なので『ヴィクトリア』とは事情が違うかもだけど、ブランチもしのぶちゃんはやってるのでちょっとキャラ被るような。
アルフレッドが自タヒしたあとは叔父の援助で旅行…って言ってたけど、ここはホテルではなく精神病院だよね?
ブランチは精神病院に入るところで終わってるから、その続きってカンジで。
精神病院に入っていることは自覚しているみたいだしその必要性も感じているよう。
たまに4にたくなるけど「ダメよ! 生きなければ!」と自制している。
食事は量はあるけど質はよくない。
気をつけないとブクブク太ってしまう。
衛生面はよくなくて悪臭がひどい。
病室には一切鏡がないんだけど、ある日看護師のヤヌスが手鏡を出してくる。
その鏡に映った自分のひどい顔に驚愕する。
仕事にも結婚にも失敗して壊れていく女性の話って結構あって、最初に見た舞台が『ガラスの動物園』
仕事をうまくこなせない娘に「結婚させるしかない!」と息巻いた母親が息子の友達を食事に招くが、そのお友達は「ボク今度結婚するんだ」と言って帰っていく。
その頃は舞台をあんまり見ていなかったので、希望も何もない結末に
え〜っ💦 これで終わるの〜!?
とびっくりした。
『Good Night Mother』はやはり夫に浮気され、仕事もうまくいかなくて自タヒ。
これが男なら無差別タヒ人になるんだろーけどな。
『ヴィクトリア』はそれでも生きようとする姿が前向きとも言えるけど、しのぶちゃん曰く
ひとつも共感できない。
何で過去にばかり捕われているんだろう?
というコメントをしている。
とは言え1時間10分くらいの短い上演時間にいろいろ詰め込んで成立するのは大竹しのぶ以外いないと思う。
キャパ200くらいの小さめな会場でたった一週間の舞台だったけど見れてよかった。
チケット完売だったけど、何故か直前に奇跡的にまた売り出されたので何とか取れた。
次の舞台もめっちゃ期待してる。