16.May.2023

 

この日はコロンビアのアマゾン川沿いの町レティシアから、1日ツアーでプエルト・ナリーニョへ。宿のオーナーからは、レティシアのように小さな町だけど、車もバイクも走っていない素敵な町と聞きました。まずはアマゾン川をボートで1時間半ほど進み、Isla de los Micosという島を目指します。途中カワイルカも見られました!アマゾンにはグレーのイルカだけでなく、可愛らしいピンクイルカも生息しています🐬

 

 

Isla de los Micosにボートが着いた瞬間、小さな虫が寄ってくる寄ってくる!これ、蚊ではなくブヨ。小さいくせに皮膚を噛みちぎって吸血するので、刺されたところは点のように血が出ています。とにかく小さいブヨ、肘や二の腕など見えないところをあっという間に吸血していき、ボートを降りるまでの1、2分で既に4ヶ所も刺されてしまいました。そしてこの島では虫除けの使用が禁止。Micoという子猿のような霊長類が住む島で、人の頭や肩、腕に飛び乗ってくるので、知らず知らずのうちに虫除けを塗ったところに触れたりそれを体内に取り込んでしまうのを防ぐためとのこと。自然が好きだ何だと言いながら、その自然界の生態系を乱すのも人間なんだなぁと考えさせられました。

 

 

木から木へ飛び回っていたかと思うと、ツアー客の頭や肩をポンポンを渡っていく姿が可愛すぎます!

 

 

 

 

続いて向かったのはマセドニアという先住民コミュニティ。元はブラジルから移住してきたそうで、この辺りはペルー・コロンビア・ブラジルと分かれているものの、インディヘナの人々にはそんな国境線などあまり関係ないような印象を受けました。マセドニア到着時は坂道を滝のように水が流れるほどの豪雨。もう全員が、濡れないようにするのは諦めて豪雨の中進みました。ここでは先住民の踊りと民芸品を見せていただきます。(観光収入が非常に大事な収入源になっているのだと思いますが、踊りはほんのわずか、チップの要求が結構強めで個人的にちょっとがっかりしてしまったので写真はほとんどありません…)

 

 

お昼ごはんはNatura Parkというところでいただきました。ボートが着いたところから頼りない木の板の上を歩いて行くので、ここで雨が止んでいたのはラッキーです!

 

 

 

 

ご飯・パスタ・魚のフライ・パタコン(青い調理用バナナのフライ)にレモンで和えたキャベツ。どれも素朴ながら、アマゾンの熱帯の中という環境も手伝って格段に美味しく感じられました。ちなみに、唐揚げにされたお魚はアマゾンの古代魚で、成長すると大きいもので250キロにもなるピラルク(ピラルクー)です。

 

 

そしてメインのプエルト・ナリーニョ。他の集落を見ながらここまで来たので、かなり大きな町に見えました。舗装された通りに立派な学校や観光客向けのレストラン、商店なども多く見られますが、のんびりした印象を受けるのは車やバイクの音がしないから。舗装された道を行き交うのはみんな歩いている人たちです。展望台に登って町の全景やアマゾンを眺めたり、熱帯地方で穫れる果物を使ったアイスを食べたり、充実した訪問でした。

 

 

 

 

 

いかにもアマゾンの男、という感じのガイドさんは出発地点でもあるコロンビア・レティシア出身。でもお母さんはペルー側のアマゾンの町の出身。お父さんはブラジル側のアマゾンの町の出身。何とも、3国国境地点を象徴するようなガイドさんでした。アイスを食べながら彼が話したこと ー 『世界の肺』と言われるアマゾンの熱帯雨林、ここで皆さん思いっきり深呼吸していってください。つい先日、ペルーのクスコが雪に覆われたり、イギリスが熱波で40℃以上を観測したり、世界中で異常気象が報告されています。ここアマゾンも以前のままの姿ではなく、森林破壊や火災で世界の肺の役目を果たすのが難しくなってきています。熱帯雨林が消失すると言うことは、そういうことなんです。

 

空から見ると、どこまでも緑のジャングルが続いて、今も昔も変わらず大量の二酸化炭素を吸収してくれているように見えるアマゾン。便利な生活を求めれば求めるだけ、乱開発や森林伐採、温室効果ガスの放出でアマゾンが呼吸できなくなり、生態系が乱れる… すべてが連鎖しているのだと、当たり前のことを、でも普段は忘れていることを思い出しました。