月(つき)と申します。
思いがけず、カウンセリングルームでトラウマ治療を受けました。
自身の記録として、ブログに刻んでいます。
子供の頃の記憶です。
トラウマ治療を開始し、封印していた記憶の引き出しが開いたようです。
忘れていたはずのささやかな出来事を、不意に思い出してしまうことが増えました。
良いことなのか悪いことなのかわからない。
記録に留めておきます。
おじいちゃんがお小遣いをくれました。
漫画を買ってよい許可をいただきました。
好きなものを買えない子供だったのです。
漫画を所有する嬉しさは、言葉では表現できない喜びでした。
初めての漫画文庫本を買えるのだ。
友達のお家に行ったら、本棚に綺麗に並べられている漫画が羨ましかった。
わたしも少しずつお気に入りを増やしていきたい。
漫画なんて買ったこともなく、何を選んでよいのかもわからない。
たしか子供の間で流行っていた少女漫画「りぼん」コミックスのコーナーへ向かいます。
もちろん母親は付き添いです。
何を選ぶかわからない、もし変なものを選んでしまったら母親の責任となってしまいます。
嬉しくて本棚から漫画を引き出しては表紙を眺めて決めかねるわたし。
その様子を見かねたのかわかりませんが、母親が突如一冊の本を選びました。
これにしなさい、と。
好きでもない絵柄と、かわいくもない表紙。
興味のない漫画を選ばされます。
それでも漫画を所有する、ということが嬉しかった。
小学生にはかなり大人向けな、あまり好きではない内容でした。
残念ながら、嬉しい体験すら母親の支配下から逃れられませんでした。
興味のないヤンキー高校生の恋愛漫画。
今でもその内容をありやかに思い出す。