『東京新聞』サンデー版連載エッセイ『おじさん図鑑』〔飛鳥圭介〕の4月16日(日)は『建設中』というタイトルで、英字新聞に出ていた東京についての「アンダーコンストラクション(under construction=建設中)」という英語を取り上げています。エッセイの筆者が高校生だった半世紀以上前の、来たるべき東京オリンピックに向けて東京が建設の真っただ中にあったころのことで、授業中に熱情を込めて語ったのは世界史の教師でした。
「アンダーコンストラクション! 素晴らしい言葉だ。これは施設の建設だけを意味していない。東京という都市そのものが、未来に向けて建設中ということなのだ。そして、諸君もまた、今まさに人生の ‟アンダーコンストラクション” にある。励みなさい」〔太字・下線 = 引用者〕
折角のエピソードですが、私としては、上掲太字下線箇所の ‟否定の形” が気になりました。この文章は後続の文章とワンセットになっています。すなわち、‟アンダーコンストラクションは、 施設の建設を意味しているだけではなく、東京という都市そのものが未来に向けて建設中ということを意味しているのである” ということでしょう。因って、最低限の加筆をするとすれば、以下のようになるのではないかと思われます。
これは施設の建設だけを意味していない。
↓
これは施設の建設だけを意味しているのではない。
この ‟アンダーコンストラクション” は、いまだにエッセイの筆者の胸に刻み込まれているとのことで、「教育の力とはこういうことを言うのだろう」とも書いています。しかし自身の人生の ‟アンダーコンストラクション” は、「多くの歳月を重ねてもずっと ‟アンダーコンストラクション” のままなのだった。村上先生、ごめん」と結んでいます。
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四月の終わり
〔2023/4/27、国営武蔵丘陵森林公園〕
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◎ユリノキ【百合の木】(モクレン科)。
◎シライトソウ【白糸草】(シュロソウ科)。
◎デルフィニウム【Delphinium(ラテン)】(キンポウゲ科)。
◎ルピナス【Lupinus(ラテン)】(マメ科)。
◎ユキモチソウ【雪餅草】(サトイモ科)。
◎サクラソウ【桜草】(サクラソウ科)。
◎バラ【薔薇】(バラ科)。
◎アリウム【Allium(ラテン)】(キンポウゲ科)。
◎アヤメ【菖蒲】(アヤメ科)。
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「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない 宮沢賢治」