新米リーダーに贈るチーム作りの極意 | 怠け者のつぶやき

怠け者のつぶやき

今まで勉強してこなかった怠け者が
今更だけど本でも読もうか、ってことで色々と
本を読んだりニュースを気にしたりしてつぶやいてます。

○要約

 リーダーの役割とは、チームの生産性を高めることである。そのために必要な事は、①チームを活性化させ、②内的生産性を高め、③外的生産性を高め、④想像力を高めるという順で必要である。

 チームを活性化させるために必要な事は、チーム内でのコミュニケーションを多くとること、部下のモチベーションを高めることである。この2点を高めるために、リーダーはチームとしての意識「We意識」を植え付けなければならない。自分達一人ひとりで仕事をしているわけではなく、チームが皆同じ目的のために一緒に仕事をしている事が根付く事で、モチベーション、責任感等が高まる。「We意識」を高めるためには、チームの情報を共有するための会議などを開く事で、自由に情報を交換する場をつくってやり、全体の業務に対する日報「We日報」といったものをつくってやることが効果的である。

 内的生産性、意識と思考に分解する事ができるが、まず意識これを高めるためには、部下にやる気を出させることが重要である。部下のやる気を阻害する多くの原因は上司にあり、上司に存在を否定された様に感じる事がやる気を阻害しやすい事が分かっている。そのため、上司は、①相手を尊重する、②相手を支援する、③相手を信頼する、という3点に気をつけるべきである。これはつまり、一人ひとりの状況を理解する姿勢を上司が持ち、部下が具体的にできるようになるための道筋を立ててやり、自分がやった方が早い事でも部下にやらせる、という点に注意するべきである。

 一方で思考はさらに、業務遂行能力系と課題形成能力系の2種類に分ける事ができる。業務遂行能力は普段の仕事の仕方を見ていれば分かるが、課題形成能力系の能力は仕事を見ているだけでは分かりにくい。課題形成能力とは、得た情報をアウトプットする能力である。これはレポートやマニュアルの作成など、人によってやり方が異なる能力であり、ここを鍛える事は容易ではない。リーダーはこれに対して、あまり具体的な指示はせず、ある程度の道筋をつけてやることを念頭に置き自由にやらせてみる事が重要である。また思考を鍛えるためには、失敗体験というのは課題が浮き彫りになる非常に良い状況であるが、失敗に対する処理をしなければならない等で視野が狭くなりがちで、これを成功体験へと昇華させる事は個人ではなかなか難しい。そのため、リーダーは「チャンス、ドンマイ、ナイストライ」といった声かけをする事で、失敗体験を活かせるような雰囲気作りをする必要がある。

 次に生産性を高める方法であるがこれは行動と創出の2つにわけることができる。これはつまり、「考える」時間と「動く」時間である。動きながら考える事は難しいため、まずどの様に仕事を行うか考える。考える点は3つ。何をやるかという「要素」、いつまでにという「時間」、どうやってという「手法」である。要素と手法は、必要な工程、工程を達成するために必要な「要素」、要素を達成するための「ポイント」と掘り下げていく。時間に関しては、新人の時から通常1つの業務を行うために必要な時間はどの程度かという感覚を付けておくべきである。そのためには、まず締め切りの時間を伝え、それでできない場合はそれよりも短い時間でもう一度時間設定をする。こうして時間感覚を身につける。この時部下を褒める、または叱る必要が出て来る場合がある。この時は、成果に対して言及してはいけない。成功した場合でも、それがチームの方向性と同じかどうかは分からないし、叱る時でも成果についてはどうしようもないからだ。指示をしてから成果が出るためには、意識→思考→行動→成果という順序をたどっているはずである。褒める、または叱るのは

行動の部分である。意識と思考については確認をとり、間違っているようであれば修正を行う。普段から「考える」事をする時間をあまりとらない傾向があるため、上司は部下の仕事を止め、考える時間を作らせる。

 最後にリーダーとして、部下と接するために必要な事もいくつか触れておく。部下は話を聞く時、①上司の人としての信頼感があるか、②話の内容が納得できるかどうかの2点である。これを高めるための細かいチェック表は本を参照してもらいたいが、この2点を分解して具体的な点に気をつければよい。

 リーダーがチームのためにできる事は、経営者に近い高い視点から物事を見る事ができるという点を活かして、部下に広い視野を持たせてやる事を心がけてやるべきである。またチームの情報を共有するためのミーティングを開く、現場を回って話を聞くなどして「We意識」を根付かせるべきである。リーダーは常に部下から細かく見られている事を意識して、頼られるリーダーとして、チームの成長・成功へと導いてもらいたい。

 

○感想

 こういった本に書いてある事は、多くの事は感じている事であり、分かっているんだけれども…といった事が多いのだと思う。しかしこれを文字へとアウトプットする事で頭の中を整理でき、またやらなければいけない事が明確になると言う点では読んで価値のあるものなのであろう。内容としては一般的で、特別な事は言っていない。だからこそ普段から気をつけなければならない事が綴られている。部下に話を聞かせるためには、「人として信頼されている事」が重要であり、信頼されるためには「約束を守ること」「部下の事情を理解してやること」「自分の考えをしっかり述べる事」が必要であると言っている事は当たり前であるが、しっかりできていない部分もあると感じているのでこれからはもっと意識して行こうと思う。逆に部下の存在を否定するような上司の事は信用できない、というのは実体験でもあるので十分納得できる。

 

○学んだこと

①部下にやる気を出させるために「We意識」を持たせること。

We意識を高めるために必要な情報を共有する意識

③「要素」「手法」「時間」を考えて仕事をする。

④部下を動かすために必要な事は「人として信頼されている事」「話が納得できる事」

⑤リーダーとしての心構えのチェック表