ティンダロスの密室裏話・続き | 無人の家で発見されなかった手記

無人の家で発見されなかった手記

──ある素人小説家の陳述

 そういえば、以前に書いたやつも、裏話っちゃ裏話でしたね。

 それはさておき。

 

「ティンダロスの密室」を書いたはいいものの、困ったことが起きてしまい、応募ができなくなってしまいました。
 それが、『新・本格推理』シリーズの終了でした。
『特別編』と銘打たれ、『本格推理』『新・本格推理』シリーズ出身の作家6名+応募者から1名の、計7篇が収録された一冊。それを最後に、募集は打ち切られたのです。

『新・本格推理』用に、クトゥルー神話というぶっ飛んだ設定を前面に押し出して、かつ本格ミステリとしての魂も注入した(つもりの)一作ですが、完全に行き場をなくしてしまいました。

 このまま世に出さず、抽斗の奥(HDの中)に仕舞いこんでもいいかなと思ったのですが、どうせゴミになるのであればと、駄目もとで、別の賞へ送ってみようかということになりました。
 それが、「ミステリーズ!新人賞」でした。
 2004年から始まった比較的新しい新人賞で、短篇ミステリを募集しており、規定枚数が上限100枚という『新・本格推理』と似通ったレギュレーション。
 主催されている東京創元社さんには申し訳ないのですが、僕の書いた珍妙なミステリは、どの程度の価値があるんでしょうかねえ、という軽い気持ちで応募してみました。

 まあ、結果は、世に出なかったことで明白なわけですが。

 実はこの応募には後日談がありまして、僕の作品を下読みされた方と、短い時間ですがお会いして、直接お話を伺ったなんてエピソードがあったりもします。少なくとも、インパクトはあったみたいです。まあ、ミステリというよりはクトゥルー神話作品ですからね、そりゃあ悪目立ちもします(笑)。

 

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