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書き起こし専門ライターの おせともです。
114冊の書籍に制作協力してきました。
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文庫本の帯ふうの短文で
クラスメートのお笑い紹介文が回ってきて
家庭科の時間にみんなで笑いをこらえていたのは楽しい思い出です。
正確には私は読んで笑っていただけで、
書いていたのは観察力と文章力のある友人なのですが。
家庭科の授業がつまらないこともあって、
書き手の子たちは熱心に取り組んでいました。
読者である私たちも
わくわくしながら新作を待っていて、
先生が黒板を向いたときに
さっと次の人に渡すのがスリル満点だったのも
よく覚えています。
本好きの人なら、
あこがれの〇さんのような文章が書きたいと
思ったことがあるでしょう。
書き起こしの分野で
文体を似せるというのは、
依頼者が欲するような文章に近づけることだと
私は考えています。
書き起こしをしている個人事業主は、
案件が重なったときに
「ヘルプ」と称してチームを組んで起こすことがあります。
なぜか依頼は重なるときは重なるので、
同業者でつくっているメーリングリストで募集をかけたり、
旧知の同業者に依頼したりして、
何人かの方に最初の起こしを頼むのです。
それを取りまとめ、最終チェックして納品していました。
細かい仕様書をつけて、
さらに「見本」と称して冒頭数分を私が起こし、
それを参考にして起こしていただいていました。
ところが、
皆同じ音源を聴いているはずなのに、
見本を配っても、なぜか私の意図をくんでくれる人はあまりいません。
自分と微妙に起こし方が違う原稿を読みながら、
納品できるレベルに微調整していきました。
そんな中、光る人を見つけました。
聞き間違いも少ないし、
何より私の出した見本に近づけた文章の処理をしてくださるのです。
それから、繁忙期には5年ぐらい
その方にお願いしていました。
ほんの少しある聞き間違いだけ直せばいいので、
仕上げがとても楽でした。
書くことより
話すほうが得意な人は、
自分のことをよく理解してくれる書き起こしライターを見つけると
仕事が格段に楽になるでしょう。
発信の意図をくんでくれるライターがいれば、
忙しいときにも発信を続けることができるはずです。
ただ「聞こえた音を文字にすればいい」のではありません。
どれだけ発言者と原稿を依頼してきた発注者の意図をくめるか。
そこを考えながら、
これからも読みやすく整える方法を探っていきたいと思います。