第3回公演「晴れたらいいね」
2004年1月23日~25日 at 東京芸術劇場 小ホール1
脚本・演出家 剛たつひと氏からの一言:
トランス☆プロジェクト(以下T☆P)の第三回公演の、作・演出をする事になりました。大変な事になったぞ、と言うのが本音です。
芸能界と言う所で生活を始めて36年、人間を始めて54年が経ちます。当然ながら、山あり谷あり、それも深い谷も経験して来ました。
しかし未だかつて「自分は一体何なのだ…」とか「自分は男なのか女なのか…」等という悩みを持った事は一度としてなかったと思います。
ひょんなきっかけでT☆Pの当事者の方々を知り、私の半分程の人生しか歩んで来ていない若者たちが、
「この身体のままでは死んでも死にきれない」
「死ぬ時は本当の自分の姿で死にたい」
またある者は「どうして性別を明確にしなければならないのか、自分は自分であって人間の価値は性別で決まるのか」
と、それこそ生死をかけて、自分探しの道を歩いている話を聞いた時に、自分はなんて呑気な道を歩いて来たんだろうと実感した次第です。
当事者の方々、どうか臆病にならないで下さい。
そして非当事者の方々、お互い人間同士分かり合えない筈がありません。
だからと言って舞台の上で、拳を振り上げ声高に主張を述べたいとも思ってはいません。ただ芝居を見終わった皆さんの胸の何処かに、ストンと何かが落ちてくれればと願って芝居作りをするつもりです。
T☆Pは当事者と非当事者が渾然一体となっている珍しい演劇グループです。この珍しいグループがこれから先、何処に向かい何をするのか、どうか皆さん長い目で見守ってやって下さい。
最後になりましたが、今公演に私の役者デビュー以来の友人である、梅田智子さん(TVドラマ・金メダルへのターン)、青木英美さん(同・金メダルへのターン、飛び出せ!青春)が参加して下さる事になりました。それに前回の公演でも客演をして頂いた「フィーバー・ドラゴン」の皆さんと共に、楽しい舞台を作って行くつもりですので、乞うご期待のほどを。
脚本・演出 剛たつひと
物語:
性同一性障害の彰夫は、自分は男として生きていく事を決心し、
自分探しの道を歩き始めた。
しかし彰夫の前に、「法律」と「世間の常識」という難物が立ちはだかって来る。
そんな彰夫に救いの手を差し伸べたのが、町工場主の好子だった。
キャスト(五十音順):
青木英美 阿久津葉子 飯田ナオミ 板垣江里子 梅田智子 大多和愛子
小田竜世 後藤圭吾 冴瑪悠 月嶋紫乃 広瀬晴日 山形美樹子
スタッフ:
音響 上田道崇
照明 田中奨 ((株)ライティング・タッチ)
