中野駅北口のメインストリート
中野駅北口のメインストリートと言えば、それはブロードウェイに続くサンモールである、と思っている人が多いと思われる。しかし、それは実に表面的な捉え方である。
中野駅北口エリアを最も楽しむことの出来る通りといえば、駅の北口を出て、ロータリーからケンタッキー前の道を入り、すぐに右折、続いてスーパー「ライフ」を正面に見ながら左折したその通りである。一応公式の名称として「中野ふれあいロード北商店街」という呼ばれ方もするらしいが、この通りは飲食店の多種多様ぶりもさることながら、いかにも中野らしい、大衆的な店が揃っている。サンモールの押し付けがましいチェーン店とは異なり、個性的な個人商店も多い。若干雑多な感じもあるが、それはそれで、いかにも戦後の元闇市としてのこのエリアの個性が発揮されていると見ることも出来る。
それにしても、中野に住んで数年経ったが、中野というエリアはいかにも「都市労働者」の街である、と感じることが多い。いわゆる「階級」なるものが日本社会に存在するのかはわからない。これからそうしたものが徐々に目に見えてくる可能性は高いのかもしれないが、戦後から近年までは、むしろ「総中流」と捉える方が正確かもしれない。
それでも中野というエリアは、少なくとも潜在的には、「貧困層」までとはいかなくても、「労働者階級の街」としての特性を備えているものと思う。それは具体的には、今言ったような北口の雑多な飲食店街のほか、ブロードウェイのサブカルチャー、あるいは東中野の映画館「ポレポレ東中野」の左翼的な映画上映といったところにも現れているように思われる。