グラウンド・ゼロ
昔撮った写真を引っ張り出してきたのだが、これは2005年3月23日に撮影したもの。ニューヨーク・マンハッタンの「グラウンド・ゼロ」、すなわちいわゆる「911テロ」の現場である。言わずと知れた、あの「凄まじい悲劇」の現場である。
それが凄まじい悲劇であることに疑いはなく、またアメリカ社会に与えた衝撃が尋常でなかったことも確かである。しかし、この写真を見てもわかるように、果たして原爆の爆心地と同様に「グラウンド・ゼロ」と呼ぶことが適切かどうかは、やはり議論の余地がある。すぐ隣の立派な高層ビルは、全く健康的にそびえ立ったままなのであり、あの場が本当に「爆心地」であるとは思えない姿なのである。
その事件がアメリカにとって強い「痛み」を与えたのは確かだが、それが世界の他の多くの国が知らない程の痛みなのかどうか。アメリカ政治が感情に走ったり、自称「アーティスト」の方々が「911の衝撃」によって似たり寄ったりの創作活動をしたりするような程度の激しい痛みなのかどうか、もう少し冷静になる必要がある。こうした意見は残酷なのかもしれないし、第三者の勝手な見解なのかもしれないが、傍目八目、ということもあるように思うのである。
