上の子の卒業式と下の子の保護者会に挟まれた祝日の木曜日、

アリス・マンローの『ピアノ・レッスン』の読書会へ。

 

訳者の小竹由美子さんも参加され、大変贅沢で楽しいひとときとなりました。

 

実は、マンローの作品を読むのは今回が初めて。

以前「第1回はじめての海外文学スペシャル」で亀井よし子先生が紹介された

『屋根裏の仏さま』を読んで小竹さんの翻訳に感動し、今回ご本人が参加されると知って、

お会いしたい!というミーハーな気持ちと、以前からマンローを読みたいと思いながら

まだ読めていなかったので、いい機会だと思って申し込んでから課題図書を手に取りました。

正直、好きじゃなかったらどうしよう…と思いましたが、自分の好きな作品でホッとしました。^^;

 

マンローが描く田舎の人々の人間関係や心理描写は、

田舎で過ごした自分にはなじみのあるものばかりで、

わかるわかると共感しながら読み進めると同時に、

今も田舎で暮らしていたら受け入れられないかもしれない

と思うほどにリアルな描写に息を呑みました。

 

読み進めながら、今は都会に住んでいて比較的ほどよい距離感の

人間関係を保つことができているからこそ、読んだときに俯瞰的に

物語の中に入っていけるのではないかと感じました。

 

読書会では、こうしたマンローの写実的な描写や時代背景、

彼女の生い立ちに基づく物語構成、同じカナダ出身の作家、

モンゴメリとマンローの違いなど、幅広い角度から作品を

とらえることができ、大変勉強になると共に楽しいひとときとなりました。