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輸入量は主に国内需要全体の水準に依存します。国内需要が大きいときは、自国財、外国財を問わずすべての財に対する需要は大きくなります。米国の景気回復が米国の輸入を増加させるという理由で、1993年に他の国が米国の景気回復を望んだほどです。さらに、輸入量は実質為替レートにも依存します。自国財に比べて外国財の価格が相対的に高ければ、外国財に対する需要は相対的に低くなり、輸入量も減少します。したがって、輸入は以下のように表せます。


Q=Q(Y,ε)

(+,-)


Q:輸入量

Y:所得

ε:実質為替レート


所得がより高くなれば輸入が増加するため、輸入は所得に依存します。また、輸入は実質為替レートにも依存します。実質為替レートは自国財で表した外国財の相対価格であるから、実質為替レートが高ければ外国財は相対的に高くなり、輸入量の減少をもたらす。実質為替レートが輸入に与えるこのマイナス効果は、輸入関数に含まれた実質為替レートの下の負の符号によって表されています。


2013年に日本で量的緩和政策が実行され、内需が拡大しました。2011~13年の輸入を見ていきましょう。まず、輸入価格からです。しばしば貿易収支赤字拡大の背景には原油やLNGといったエネルギー価格の上昇が指摘されます。確かに、輸入価格の前年比伸び率(13%)に対する鉱物性燃料の寄与度は5.3%であり、輸入価格の伸びの半分弱が鉱物性燃料の輸入価格上昇に基づくものです。そして他の商品では、食料品やはん用・生産用・業務用機器が輸入価格上昇に寄与しています。一方、輸入量の前年比伸び率(2%)に寄与しているのは、電気機器、はん用・生産用・業務用機器、繊維製品の増加であって、鉱物性燃料の輸入量は前年比で見て増加ではなく減少しています。輸入額について前年比変化率と品目別の要因分解を行うと、2011年及び2012年の輸入額の増加(2011年は12.1%増、2012年は3.8%増)には、東日本大震災により生じた原発事故に伴って原油・石炭・天然ガスの輸入を進めたことが大きく影響していることがわかります(2011年鉱物性燃料寄与度7.3%、2012年同3.3%)。

2013年の輸入額は2012年と比べて15%増と急増しています。品目別の寄与度をみると、輸入額の増加には鉱物性燃料の輸入が一定程度影響しているのは事実ですが(4.7%)、それ以上に、特に電気機器といった鉱物性燃料以外の品目の輸入が進んだこと(寄与度10.3%)が影響しています。こうした品目の輸入が進んだのは景気が回復に転じたためです。つまり、景気が回復して国内需要が高まると当然輸入というかたちで海外からの購入も増えるということです。

2013年の輸入額が急増した理由として原子力発電所の停止に伴うエネルギー輸入の増加が挙げられますが、それは間違いであり、むしろ景気回復による内需が拡大が主因ということです。

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