トルキスタンには、カザフスタンのムスリムの聖人ヤサウイの葬られた霊廟があり、巡礼地になっている。そんな町のわりには、昨晩は遅くまで夜遊びの若者の車が通りにあふれていたのだが。

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皇帝が、ヤサウイの遺徳をしのんでこの霊廟を建設したが、途中で皇帝本人が亡くなったため、霊廟建設は完成目前で中止された。正面のアーチの中に飛び出した木の棒は、本来壮麗な飾りの土台になるはずだった。

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世界遺産として補修中。中央アジア最大級と言われる青いタイルのドームは、残念ながら補修用の笠をかぶっていた。でも、壁のタイルの装飾は派手すぎず細やかで、美しい。朝から開門を待つ巡礼者が霊廟の前にたくさん集まっていた。

さらにトルキスタンから40キロほど北西へ行くと、砂漠の真ん中にサウランという都市の遺跡がある。14世紀から18世紀まで人が住んでいた古い都市の跡だそうだ。

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1キロ四方ぐらいの都市を囲んでいたレンガの城壁の名残りが、ほとんど土に戻りながら立っている。城壁内は一部で発掘がされているほかはただのデコボコの砂地にすぎないが、彩色されたタイルや陶器の破片が今も散らばっている。

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誰もいない遺跡には、風の音が聞こえるばかり。

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空には秋の雲。

本日の走行距離 515キロ(キロポストより推定)