新人研修を担当していて
机の状態を見れば
この場所に今まで誰が座っていたかがわかる
席をたっているその机を見れば
そこに誰が今日座っていたかがわかる
私のその的中率は抜群だと自負している
大学の講師していたときに
携帯電話を見ただけで
誰のものかを当てることができた
とうぜん学生たちはびっくりする
しかし
傷み具合、ストラップ、デコレーションを見れば
誰のものかはすぐわかる
好みや性格がでているものです
授業中の様子、課題の提出具合でわかるものです
休み時間でも態度が悪くガサツな子は
大事な携帯電話でも大事に扱わない
やっぱり傷みがひどい
ストラップもかなり汚く傷んでいるが気にならない
無口で寡黙な子は落ち着いた色の携帯を持ち
やはりストラップもシンプルで
ほとんど傷みもない
日頃日常の行動のパターンや癖は嘘をつかない
持ち物、使った後にその人の素が出る
言葉は嘘をつくけれど
行動は嘘をつかない
見ればすぐにわかる
最近の新人研修はプログラムの前に
社会人としてのしつけから入らなければならない
研修も業務
私は外部の人間
外部の人間が不快に感じる状態で研修を始めることはできない
外部からの声をお伝えすることも大事なことです
鞄をきちんと揃える
机の上の書類の整え方
外部の研修室を借りているならばなおのことです
どこで誰が見ているかわからない
一階には各会場を使用している企業名が書いてある
部屋へ入る時、退出する時
気をつけて行動すること
内に丁寧なものは外にも丁寧にできる
社会人の教育は
社内に対して必要なことだけで終わってはいけない
どこに出しても
誰の前に出てもはずかしくない社員として育てること
私は昨日ある企業の新人研修で
こんな質問をされた
「先生はどうしてハンカチを二枚持っているんですか?」
よく見ているな・・・
「女性は一枚は手を拭くもの、もう一枚は膝にかけます」
「男性も二枚持つんですか?」
「そうです!
一枚は自分のため、そしてもう一枚は女性のためです!」
「ウォー!!!」
と男性達が声をあげた
はじめて聞いたことなのだろう
私の息子より若い新人たち
今までハンカチなど持たなかったのか?
二枚持つ意味をここで覚えてくれれば良いだけなのですが
今度は当たり前のこととしてやってほしい
私は息子が小学生のころから
ハンカチを二枚持てとうるさく言った
ハンカチは二枚持つ、それがジェントルマンであり紳士だと
私自身はパイル時のハンドタオルと普通のハンカチを二枚持つ
一枚は手を拭くために
もう一枚は膝にかけるために
これは初めて入社した時の会社で教わったことです
女性はハンカチを二枚用意して着座する時に
膝が見えないようにハンカチを置くこと
膝が出ることははしたないことだと教わった時代です
そして食事やお茶の時にも、そのハンカチを膝にかけて使う
手を拭くハンカチとは別に持つこと
その会社を退職する時に
どうしても辞めたいという私と
もう少し頑張ってほしいという教官とで随分と話し合いをしました
泣きだした私に男性教官はそっと自分のハンカチを差し出して
部屋を出て行きました
泣きながら心で思いました
「この人、やるな・・・」
こんなきざなことをそっと出来るのも
知的な男性だからこそだと思います
大人としてのしつけや礼儀を身につけて
困ったと言う人はいません
当たり前としてこれを教えることが
私を含めた大人の役目だと思います
社会人としてのしつけは気づいた人が大人が教えていく
それが当たり前になるまで
私も、しっかりと教えていきたいと思います