事実と真実 | ダメ出しの専門家・激辛講師北村美由起

ダメ出しの専門家・激辛講師北村美由起

  鉄は鉄で研がれ人は人で成長する

朝青龍を見ていて思う

怒らず語らずがいいのに・・・


言い訳すると逆に見苦しくなる

怒りを出すと相手もムッとする

言いたいことはたくさんあると思うが


いかに相手をたてて引くか

これができるかどうかに

人間性が現れてくるような気がした


相手を立ててから静かに引く

それで最後は

「さすが横綱だ」「立派な良い人」だ

となると思う


話したいことをどれだけこらえるかで

その後の評価が変わってくる

それがいまではなくずっと後だとしても

感情に負けずにここはこらえたほうがいい


小学校5年のとき

クラスのA君という男の子が学校にペットの蛇を持ってきた

ありえないイタズラですよね。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。


休み時間にそれを出して

教室で女の子を追いかけて泣かせて喜んでいました

もう教室内はキャーキャーワーワー大騒ぎ


廊下に逃げた女子で

教室のドアを押さえてA君が教室から出てこないように

必死で戸を押さえていた


A君も戸を開けようと必死

その押さえた手が戸のガラス部分だったために

すぐにガラスが割れました


ガシャンという音でその戦いは終わった

その時に

A君は虫眼鏡で見なければわからないような

小さなきり傷ができた


小さいと思ったのは私だけで

A君にとっては流血事件と思えたらしい・・・


ガラスが割れたという事実から

私は教務室で担任からこっぴどく叱られた

おまけに

保健室から「ほら見ろ」という顔で私を見ているA君がいた


担任が嫌いだった私は

「先生ちょっと聞いてください」などと

何が起こっていたかを話すことはしなかった


実はA君はS君という男の子から

「明日蛇を持ってこい」と命令されていた

S君はクラスの中で一番の悪ガキ


男子は誰もその命令に逆らうことはできなかった


なぜガラスが割れるような出来事が教室内で起こったのか

それについての事情聴取はほとんどなかった

蛇を持ってきたことを叱られることもなく

A君もS君もおとがめなし


私は漢字の書き取りという反省宿題を出された

子供のころから理不尽なことは世の中あるんだと知ることになる


家へ帰っても親には何もいわず言いわけはしなかった

クラスの中でももうそれについての話をすることをしなかった

誰も事実以外の真実を話すことはしない


なぜ男子がその話をしないか

S君が怖いからと

すればいずれ自分たちが発端だと知られてしまうから


だから

あの休み時間に教室にいなかった人は

はじめに教室内で何が起こったのかをまったく知らない人もいる


教室の戸にガラスがない

割ったのは私だという事実で話が広がっていく

どうでもいいと思ったことを覚えている


小学生のころ

男子など信用してはいけないし

男子ほどアホはいないと思っていた(笑)


そのためかどうか

私は小学6年で生徒会というか児童会というか仲良し会というか

そのての会長になった


理由は

男子にはまかせてはおけないから


事実だけでは真実を見ることができないこともある


事実と真実ではまったく違った判定が出る場合もある

子供の世界だけではなく大人の世界も同じ


人は事実が真実だと判断してしまうことがある


人は身近な人が言った言葉を信じることがある

そしてその話の相手が自分もちょっと苦手な人だったとしたら

ますます「悪いのはあの人」という気持ちが強くなる


人は初めに話した人の話に誘導され思いこんでしまう

思い込みってなかなか消えない


話は双方から聞かないと

真実などわからないことが多い

でも利口な人ほどそれを語らない


利口な人ほど

自分を正当化しようとはしない


自分が批難されていても

「言わせておけばいい」と多くを語らずをとおす


真実を知られると困る人ほど口数が多くなり

事前にあれこれと周りに話をして

自分の正しさを信じてくださいと行動するのかもしれない


そして利口な人は相手のことを批難することもしない


「沈黙は金」


これこそ真実だと思う



※キンモクはチンと言ってしまった人もいましたが・・・

 ここで誰とは言わないでおきます

 だって、沈黙は金だから(笑)