泣けた話・・・ | ダメ出しの専門家・激辛講師北村美由起

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  鉄は鉄で研がれ人は人で成長する


泣けた話を紹介します


~道徳の教科書から~



小学校3年生の太郎君

太郎の両親は聴覚障害者です

だから

太郎は両親から一度も「太郎」と名前で呼ばれたことがありません


太郎君はそのことを作文に書きました


「僕は、両親が聴覚障害者なので

生まれてから一度も両親から名前で呼ばれたことがありません」


担任の先生がこの作文を印刷して

クラス全員の生徒に配りました


「こんな子もいるんだな・・・」

ある児童の父親は作文を読んでいました

この児童の父親の職業は中学の教員です


のちに太郎は

中学生になり、なんと担任があの児童の父親でした

なんという偶然だろうかと担任は思いました


生徒を○○さんと呼ぶ中で

先生は太郎だけを「太郎」と呼び捨てにしました

あの作文を覚えていたからです


でも、太郎は自分だけがなぜ太郎と呼ばれているかを知りません

ずっとなぜ?と思っていましたが

先生に尋ねることはしませんでした


ある時

先生は入院することになりました

その病院から学校の教務室に電話をかけて

「太郎にお見舞いにくるように伝えてほしい」


電話をとった先生は太郎君に伝えました

「先生が太郎にお見舞いにくるようにって言ってたよ」

太郎はまた違う先生までもが太郎となんで呼ぶんだろう?と

疑問に感じていました


なぜ自分だけが呼び捨てなのか?


電話でお見舞いに来るように誘われてから

幾日も過ぎてしまい

太郎はある日なんだか突然嫌な予感がして病院を訪れた


担任の先生はすでに危篤状態だった・・・


そして別の先生から、どうして担任の先生が

太郎だけを呼び捨てで「太郎」と呼んでいたのかを話してくれた


親から一度も名前で呼んでもらったことがないなら

自分が名前で呼ぼう

太郎とずっと呼んであげようと思ったのだと教えました


先生は亡くなるまでずっとその気持ちを変えることはなかった





当たり前だと思っていた

親から名前で呼ばれることなど・・・


当たり前だと思っていた

自分の子供の名前を呼ぶことなど

でもそれは

実は最高のストロークだったと知った


この話を車の中で聞き

もう途中から涙で嗚咽で

私は泣きながら話を聞いていました


高校に勤務していたので

この担任と自分とを重ねる部分もありました



こんな先生がいてくれる

親にできなかったことを自分がかわりに・・・


太郎はきっと一生この先生を忘れないだろうと思います





良い話だな・・・





ちょっといい話のおすそ分けでした。。。







交流分析士  北村 みゆき