イスラム組織の「ハマス」の最高指導者であるハニヤ氏が、7月31日に亡くなった。

 

“亡くなった”と書くのは正確じゃない。

イランの首都・テヘランの邸宅にいたところを、イスラエル軍による“攻撃により死亡した”と書くのが正しい。

 

しかもイランの新しい大統領であるペゼシュキアン大統領の就任宣誓式に出席したのち、攻撃を受けた。

 

イスラエルと「ハマス」が率いるパレスチナ。

混迷の度合いを深めているが、これで「ハマス」側は一時的にせよ指導者を失った訳で、和平交渉なども窓口自体がなくなる訳で、解決の糸口が完全にプツリと切れたコトになる。

 

個人的には、パレスチナを支持したいと思っている。

もちろん、イスラエルとの共存も必要不可欠だと思うけれど。

 

ただそれでも今の「ハマス」が支持できるかと言われたら、そう言う訳ではない。

そもそも最高指導者が、現地にいない。

地域の大国イランの庇護の下で暮らしている訳で、それで困窮を理解できるとは思えない。

 

末端だけが傷つき、末端だけが悲しむ。

そんな組織になっている感じがしてしまう。

 

それでいて自体が改善に向かっているかと言われると、そうではない。

 

パレスチナは、あくまでもアラブの支持が得られなければ、無力すぎるほどに無力な存在になりつつあるが、少しずつ実利を求めるアラブの輪が広がっている感じがあり、この先、どこまでアラブの支持が得られるのだろう…と言う気もする。

 

何か根本的に変わらなければならないタイミング。

もちろん、譲れない部分も多くあると思うし、今までの歴史の負の連鎖があるのも事実。

そこをどう乗り越えるのかと言う課題が1つある。

 

ただ海外に拠点を置き、海外でノウノウと生きている指導者の下で、何かを成し遂げられるとは思えないのだ。

 

 

で、その支持母体になるイラン。

こちらも今回のイスラエルからの攻撃を防げなかったと言うのは、大きいのではないか。

まさか首都のテヘランに、イスラエルからの攻撃が行われるとは…と言う感じ。

これはイランのチカラが低迷し始めていると言うコトなのか。

それとも、イスラエルの攻撃が巧妙だったのか。

 

どちらなんだろう。

 

それにしても、イスラエルとイラン。

相容れない両者。

そこにパレスチナ。

 

もう誰かが仲介できると言う話じゃないのだろうが、誰かが仲介しなければ、もうどうにもならない。

 

それをアメリカに期待するのも難しい話。

それを今のロシアに期待するのは、さらに難しい話。

 

どうにかならないのか。

どうにかできないモノなのだろうか…

 

チャンスがあるとしたら、新しい指導者になる「ハマス」なのだが、組織として、最高指導者を失った部分を譲る訳にはいかないので、また混迷の度合いが深まるだけなのだろうな…

 

 

 

イスラム組織ハマスは最高指導者ハニヤ氏が死亡したと明らかにしました。 ハマスは31日、最高指導者ハニヤ氏がイランのペゼシュキアン大統領の就任宣誓式に出席したあと、首都・テヘランの邸宅にいたところイスラエル軍による攻撃により死亡したと明らかにしました。