ヒッピーと言えば、何を連想するだろう?
自由、放浪旅、ベジタリアン、スピリチュアル、そして何よりも、LOVE&PEACE!
日本のバブルがはじけてまだ間もない頃、日本にはまだまだ沢山の外国人が出稼ぎに来ていた。
まだ若かりし私は、お金も時間も若さのエネルギーも、夜の社交へ費やしていた。
夜の社交と言えば、パーティーである。。。その頃は、なぜかインドや様々なところを放浪しているヒッピーたちが、日本に押し寄せ、お金を稼ぎ、また旅に出ていくという場になっていたのだ。
そこで、私はあるインド帰りのヒッピーに出会った。
彼の容貌は、背中まである長ーいブロンドを後ろに束ね、真っ赤なベルボトムに、サイケデリックな布で作ったシャツを着て、なぜかながーい縦笛を手にしていた。
もう、放浪の旅に出て、4年になるという。旅の資金を昼間は英語学校の講師で稼いでいるという。
そんな彼が、仕事に出るときはワイシャツにネクタイ姿になり、まるで別人に変身する。
しかし、夜になると真の姿ヒッピーに変身し、スピーカーと縦笛を持ち込み、永遠と自分の歌と縦笛で音楽を流しながら、山手線の電車をぐるぐるしていたという。
実際は見てないが、これが結構物珍しさでお金になったのだとか。。
当然今の時代はすぐに止められるのであろうが。。
そして、彼には残念ながら、ずっと旅を共にして来た、同じ母国の美しいイギリス人の彼女がいた。ずっとおしどり夫婦のようにすごしてきたのだとか。。
物珍しさだけでなく、彼らの自由な感覚に惹かれ、彼の周りにはいつも取り巻きのように、日本人の若者たちがいっぱいいた。
話の輪に入ると、彼はすかさずトレードマークの縦笛を披露するのである。神秘的な容貌に目を惹かれ、みんな興味しんしんだった。今思えば、まるでグリム童話のハーメルンの笛吹男のようである。
(童話の最後に笛を吹いて子供たちを連れて行ってしまう笛吹男の話)
なにか、強く惹きつけるものがあったのだろう。。
その中でも彼が私を特別に扱ってくれたのが、インドに興味をもち始めたきっかけだったのかもしれない。
そんな彼に雷に打たれたかのような衝撃を受け、私は何度か彼の住む外人ハウス(外人専用の下宿屋)に行き、ヨガや瞑想を教わった。その部屋はインドのお香のような匂いでいっぱいでなんだかとても懐かしい気がした。
ある日、近所のレストランを指差して彼が言った。
「昨日ね、ポリー(彼の彼女)と一緒にこのレストランにはいって、中にピアノがあったから、ピアノを引いて音楽を演奏しちゃったんだ。そうしたら、店の中のお客さんが拍手喝采だったの。。楽しかったな~」
彼らはいつも、楽しんでいた。。。
いつも心にはLOVR&PEACE!
私は自由に生きている彼らが羨ましくて仕方なかった。どうしたら彼らみたいになれるの?っていつも思ってた。
そして、自分の見たことのない世界を垣間見た気がした。自由とはなにか、自分の無知さ、いつまで経っても親離れしない自分。。。そして未知の世界への好奇心!
今思えば、こんなむかしの出来事が、私の放浪旅の根源にいなっていたんだと、思うのである。おかげで今はすっかり知りすぎてしまったけれども。。
今彼らはどうしているのだろうか?まだ旅を続けているのだろうか?それとも安住の地を見つけたのだろうか???
若者よ!思い切って、放浪の旅に出よう!!未知なるものを開拓しよう!!