本当の挫折を味わうには条件があると僕は思っている。具体的にこうなりたいと思い描いた姿がある事。その目標に向かって自分なりに努力している事。それを諦めなければならないと知る事。努力では何ともならないものがあると知る事が挫折だと思う。
だからそもそも思い描いた人生がないと現実を見てもそんなもんかと思うだけで、狭間にあるギャップがない。挫折経験がある人からすれば羨ましいのだけれど、挫折は人生に起伏をもたらすから、挫折するほど賭けるもののない人生を退屈でつまらないと感じている人もいる。
なりたい姿はあってもそこに向かう努力がない人は挫折が始まらない。それから挫折しきれない人もいる。挫折は本当はああなるはずだったのに現実はそうならないのを認める事で、現実を見て挫折は完結する。だけど、その挫折の手前で、現実を見る事から逃げると自分で作った世界から出られなくなる。
挫折して苦しい人に何とかしてあげたくても結局なんともできないし、なんとかしてもいけないんだと思う。それは大人になる通過儀礼みたいなもので、その挫折の最中に人は自分をもう一回見つめ直して、現実世界の中での自分のやりたい事と役割を見いだしていく
挫折経験がある人が優しく見えるのは、挫折の最中に自分の弱さを認めざるを得ないから。自分が弱い事を知っていると、相手の弱さに対して全くの他人の視点になれない。勝ち切った選手は深い挫折の経験が少なくて、挫折者の視点が見えにくい。いい選手がいい指導者になるとは限らない理由だと思ってる
人生は思い通りにならない事が多くて、努力は報われない事が多い。頑張った人が成功する訳でもなくて、それでも人は一生懸命生きるしかない。挫折とは努力が報われるとは限らないという現実を知る事で、挫折を乗り越えるとは、それでも今自分にできる事を精一杯やるしかないとわかる事。
【まとめ】夢を持った方がいいと僕は子供に話すけれど、それは叶える為じゃなくて一度どこかで破れる為に。流れに乗っているだけだと挫折できない。挫折は自分で選んだ夢の時に起きる。挫折は辛いし苦しいけれど、でも挫折があるからこそ感じる本当の喜びと優しさっていうのもあると、僕は思う。