監督:中平康
キャスト
桂木洋子(宮原紀久子)
宮口精二(宮原雄一郎)
伊藤孝雄(川島郁夫)
(物語)
大学教授である宮原雄一郎の14歳年下の妻・紀久子は夫の教え子である大学生の川島郁夫と不倫関係にある。ある夜、紀久子は自宅の近くの林の中で郁夫の激しい抱擁に身をまかせていたのだが、そのとき二人はタクシー強盗事件を目撃する。被害者の運転手は無残な姿で殺害されるのだが、犯人が去ったあと二人は現場から逃げる。翌日、事件は大きく報道されるのだが、目撃者として警察に届ければ二人の不倫の恋も明るみに出てしまう…。
吉村昭原作の短編を中平康監督で製作されたサスペンス映画で、殺人事件そのものではなく、それを目撃した二人の男女の苦悩を中心に展開される。ラストは「そうくるか」という感じだが、71分という短尺のせいもあって、やや単調な印象が拭えない。そこに至るまでのプロセスをもう少し丁寧に描くとか、あるいは郁夫の妹の英子の役回りがイマイチ活かされていないようにも思われるので、ラストの展開からさらにもう一つの展開があってもよかったのではないかとも思われる。その点サスペンスとしての物足りなさは残るが、不倫に踏み込んでしまった女の不安や情念をよく演じていた桂木洋子の演技はなかなかよかったと思う。
1959年の日活のモノクロ映画で、宮口精二や伊藤孝雄は覚えているものの、桂木洋子はよく知らない女優なのだが、ネットで検索すると黛敏郎夫人で映画にも多数出演されていて『喜びも悲しみも幾年月』にも出演されている。ウ~ン、記憶にない…。
