両陛下がオランダで滞在「ヘット・アウデ・ロー城」とは――両国の親密さを感じる特別な場所 両陛下は到着時、“黒鳥”を目にし懐かしむ

日テレNEWS NNN配信より

 

両陛下がオランダで滞在「ヘット・アウデ・ロー城」とは――両国の親密さを感じる特別な場所 両陛下は到着時、“黒鳥”を目にし懐かしむ(日テレNEWS NNN) - Yahoo!ニュース

 

2006年8月 オランダ ヘット・アウデ・ロー城

天皇皇后両陛下がオランダで滞在される「ヘット・アウデ・ロー城」は、アムステルダムから東に80キロ離れたアペルドールンという町にあります。名前の「ロー」は「森の中の開けた場所」という意味で、国王一家が静養に使うプライベートな古城です。思い出すのは2006年に皇后さまの療養でご一家が2週間を過ごされた静養先としてですが、上皇ご夫妻も2度滞在され、そこは両国の王室と皇室の親しさが感じられる“特別な場所”です。 【画像】天皇皇后両陛下、オランダに到着 国王即位式以来13年ぶり

■ご一家3人に笑顔が広がった2006年の静養

2006(平成18)年8月18日(金)。到着の翌朝に設けられた取材の機会はあいにくの雨でした。当初の取材場所は、ヘット・アウデ・ロー城の東側にある「ヘット・ロー宮殿」のテラス。それが雨のため急きょ屋根のある広い「王室馬車庫」に変更されました。 午前11時。馬車庫の扉が開き、ご一家3人は当時のベアトリックス女王、ウィレム・アレキサンダー皇太子一家と一緒に姿をみせられました。報道陣は50人以上。ものすごいシャッター音のなか、現地のカメラマンは視線をとらえようと「アマリア」と2歳の王女の名前を大声で連呼し、王女はご機嫌で両手を振って応えます。 愛子さまも現地のカメラマンから「アイコ」「アイコ」と呼び捨てされ、怖がられているように見えました。取材は一度のみ。愛子さまにも何とか笑ってほしいと、「あいちゃーん」と日本語で声をかけました。声の主を探すように視線が動き、3度目のかけ声で愛子さまは笑顔を見せられました。「適応障害」で療養が続く雅子さまもにこやかな表情を浮かべられ、ご一家にも、女王ご一家にも、明るい笑顔が広がりました。

■女王の計らい――ベルギー王室やルクセンブルク大公室とも交流を深めた「夕食会」

ヘット・アウデ・ロー城は15世紀に建てられた絵本に出てくるような古城です。滞在中、ご一家は城内の広い草原や緑豊かな森林を散策し、堀の黒鳥やカモに餌を与えて過ごされました。ゆったりとした時間を過ごされたようです。愛子さまはフラフープを楽しみ、家具がミニサイズで作られた城内の“ミニチュアハウス”で遊ばれました。現地で取材していて感じたのは、オランダ王室の気遣いです。女王の夫君はうつ病に苦しみ、一家で支えてきただけに理解があると思いました。 滞在の最後に注目すべき集まりがありました。天皇陛下も記者会見で触れられた女王主催の「夕食会」です。その会には隣国ベルギーのフィリップ国王一家や、ルクセンブルクの当時のアンリ大公夫妻も招かれました。王室・公室・皇室の方々15人。親交がさらに深まる機会となり、愛子さま世代の交流も生まれました。

 

■上皇さまが贈られた「コーイ」と、次の女王たちとの再会

6月13日午後7時すぎ(現地時間)  オランダ・アムステルダム スキポール国際空港

あれから20年。今回、両陛下は最初に「ヘット・アウデ・ロー城」に3泊されます。「静かな環境で旧交を温めたい」――国王夫妻の強い思いから、王室の別荘で静かに過ごされるそうです。サッカー・ワールドカップの日本対オランダ戦はちょうど滞在2日目の14日夜(現地時間)。国王夫妻と両陛下が一緒にテレビで観戦されるかもしれません。 そのヘット・アウデ・ロー城には、1979(昭和54)年と2000(平成12)年に上皇ご夫妻も滞在されています。上皇さまが最初の訪問で贈られた日本のコイが堀に放され、日本語で「コーイ」と呼ばれていると聞いたことを思い出します。 オランダと日本は430年近い交流があり、今の国王と陛下は「水問題」でタッグを組む親友のような間柄ですが、先の大戦で戦火を交え、反日感情が厳しかった国です。相互に訪問を重ねて少しずつ“わだかまり”が薄らぎつつあるといわれます。

6月11日 皇居・宮殿

陛下は今回のオランダとベルギー訪問で払いたい関心として、▽培われてきた交流の歴史、▽若い世代との交流――などを記者会見で挙げられました。王室の若い世代の方々とも交流の輪を広げたいとも述べられましたが、筆頭はベアトリックス前女王の「夕食会」でテーブルを囲んだオランダのアマリア王女(22歳)とベルギーのエリザベート王女(24歳)でしょう。共に次の女王です。 オランダ訪問は両陛下の思い出が詰まったヘット・アウデ・ロー城滞在からスタートしました。宮内庁によると、両陛下は到着時に黒鳥を目にして当時を懐かしみ、国王夫妻に感謝されていたそうです。親しい間柄の王室と皇室でどのような旧交が温められるのかに注目しています。 (日本テレビ客員解説員 井上茂男)

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