最新鋭戦闘機F35B、空自新田原基地に配備開始 訓練当面実施せず
社会
速報
宮崎
九州・沖縄
毎日新聞2025/8/7 16:48（最終更新 8/7 21:29）689文字
https:/
航空自衛隊新田原基地に到着した最新鋭ステルス戦闘機F35B＝宮崎県新富町の同基地で2025年8月7日午後1時50分、下薗和仁撮影
防衛省は7日、航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機F35B3機を宮崎県新富町の空自新田原（にゅうたばる）基地へ配備した。自衛隊F35Bの配備は初めて。配備を巡っては、防衛省が当初の説明を変更して騒音の大きい垂直着陸訓練を新田原基地で実施する方針を示したことに地元自治体や住民から批判の声が上がっている。防衛省はF35Bの飛行訓練は当面実施せず、9月中旬にデモ飛行をしたうえで騒音など負担軽減策を説明するとしている。
航空自衛隊新田原基地に着陸する最新鋭ステルス戦闘機F35B＝宮崎県新富町で2025年8月7日午後1時41分、塩月由香撮影
F35Bは海兵隊仕様の米国製戦闘機。米グアムから米軍のパイロットが操縦してきた3機が7日午後1時半ごろから、次々と着陸した。当初は4機が到着予定だったが、1機は機体の点検のためにこの日は飛来を見合わせた。到着時には通常の着陸方法のほか、減速して上空でホバリングした後にほぼ真下に降下する「垂直着陸」や、通常より遅い速度で着陸する「スローランディング」も実施した。新富町の小嶋崇嗣（そうし）町長ら自治体関係者も基地内で着陸の様子を確認した。
新田原基地にはこれまで主力のF15戦闘機が約40機配備されてきた。防衛省は2031年度ごろまでにF35Bを計約40機配備する予定。現在のF15は教育部隊として約20機を残す方針で、最終的に戦闘機は約60機になる見通し。
防衛省は住民説明会で「機種の入れ替え」としているが、戦闘機の機数は増加し、騒音被害の深刻化が懸念されている。
F35Bは短い滑走での離陸や垂直着陸ができ、レーダーに捕捉されにくいステルス性に優れる。事実上の「空母化」に向けて改修が進む海上自衛隊の護衛艦などでの運用が想定されている。
【塩月由香、下薗和仁】
【時系列で見る】
最新鋭戦闘機F35B、空自新田原基地に配備開始 訓練当面実施せず
16時間前
防衛装備輸出に苦戦の日本 豪は安保協力を考慮か 両国の思惑は
2日前深掘り図解あり
防衛省、日鉄と基本合意 呉製鉄所跡地の売買契約 防衛拠点整備巡り
5日前
防衛局も把握せずに「日米合同訓練」 京都の基地で“異例の事態”
7日前
自衛隊、観閲式今後実施せず 安保環境理由、部隊運用に余裕なく
8日前
日韓外相会談、安全保障面で連携強化を確認 シャトル外交も推進
9日前
防衛省、宇宙空間の活用確保へ防衛指針を策定 衛星通信網など強化
10日前
玄海原発を飛んだ? 軍事利用で進歩のドローン 官邸への侵入事例も
11日前
地元反発に国から回答なし F35B配備で知事「先に不安解消が筋」
13日前
空自の最新鋭ステルス戦闘機F35B 8月7日から新田原基地に配備
13日前
佐賀駐屯地に配備の陸自オスプレイ 28日から飛行訓練開始
13日前
日米韓、外務次官協議 安保で協力強化 中国や北朝鮮念頭に
20日前
防衛白書を閣議了承 中国の動向「強く懸念」 トランプ政策の影響も
23日前
陸自オスプレイ、新たに2機佐賀に到着 8月中旬まで移駐続く
28日前
「南西シフト」へオスプレイ配備 重視する離島専門部隊との連携
29日前深掘り
「豊穣の海」に重低音 佐賀オスプレイ、地元配慮も「帰れー」の悲鳴
29日前
なぜ陸自オスプレイを佐賀に配備? 国が進める「南西シフト」構想
29日前
オスプレイ配備に揺れ動いた佐賀の11年間 残る安全性への懸念
29日前深掘り図解あり
佐賀配備のオスプレイはどこを飛ぶ? 離着陸年間290日、夜間も
29日前
安全保障を見る