衆参ともに少数与党、異例の国会召集 自民党は1955年結党以来初
藤原慎一
衆参ともに少数与党、異例の国会召集 自民党は1955年結党以来初 [石破政権][自由民主党(自民党)][立憲民主党][日本維新の会][国民民主党]:朝日新聞 配信より
与党が大敗した参院選後初の臨時国会が1日、開会した。
衆参両院で与党が過半数に満たない異例の状況で、自民党にとっては1955年の結党以来初めて。
石破政権は難しい国会運営を迫られる。
一方の野党は、議席を大幅に増やした政党が存在感を増す。
野党7党はガソリンを減税する法案を提出し、実現を迫っている。会期は5日までの5日間。
参院選後の臨時国会は正副議長を決めるなど手続きのみで終わることが通例だ。
しかし、今回は野党の要求で4、5両日に日米関税交渉をテーマに衆参で予算委員会の集中審議が開かれる。
また、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党など野党7党はこの日、ガソリン税に上乗せされる旧暫定税率の廃止法案を共同提出した。
6月の通常国会では与党の反対で廃案になったが、参院選後、与党が野党の要求を受け入れた形だ。
9月以降に改めて開かれる臨時国会での法案成立に向け、この日、与野党の実務者協議も始まった。
野党が求めるガソリン減税の年内実現に向けて動き出している。
立憲の野田佳彦代表は
「野党が連携し、与党ものまなければいけない状況になれば政策実現が進む。それを一つずつ積み上げていく」
と語った。
一方の石破政権は、衆参ともに野党の協力を得なければ、予算や法律を成立させられない苦しい状況だ。
石破茂首相は1日、首相官邸で「立法府のみなさまと誠実に着実に議論し、国民への責任を果たしていきたい」
と記者団に語ったが、見通しは立っていない。
参院選で公約に掲げた1人2万円の給付策を実現するには、次の臨時国会で補正予算を成立させる必要がある。
しかし、野党は軒並み消費減税を主張しており、給付に否定的だ。
自民内からは首相の退陣を求める声が噴出しており、首相にとって今後の国会運営はいっそう厳しさを増している。