
日米関税協議“合意文書なし”「そんな交渉があるのか」野党一斉批判 食い違いに懸念
合意に至った日米関税協議について石破総理は25日、与野党の党首会談を行い、
合意文書がないことを明らかにしました。
野党側は「そんな交渉があるのか」と一斉に批判しています。
【画像】“合意”の内容 日米で食い違う点は
日米関税協議“合意文書なし”
石破茂総理大臣
「守るべきものは守ったうえで、
日米両国の国益に一致する形での合意を実現することができました」
25日に石破総理は与野党の党首会談を行い、
アメリカとの関税交渉で合意に至ったことを報告しました。
およそ1時間10分の会談で、関税率が25%から15%に引き下げられた成果を強調した一方で…。
会談後、野党側が一斉に批判。
今回の合意には想定外の事実がありすぎたと言います。
立憲民主党 野田佳彦代表 「危ういという印象を持った。
合意文書も作らないままにお互いの解釈が違うところもいっぱい出てきそう」
共産党 田村智子委員長 「合意の中身を詳細な文書で示すべき。
アメリカ側との食い違いがあると指摘しました」
合意に至ったはずの交渉の中身が、日米で一致しない点がいくつもありました。
まずは適用時期についてです。アメリカ側は時期を明かしていませんが、
日本側は、相互関税は8月1日からだろうと言及。
防衛装備品の購入についても、アメリカ側は年数十億ドルの追加購入だと
金額に触れていますが、日本側は踏み込んでいません。
さらに農産物の購入についても、アメリカ側が80億ドルと明らかにしましたが、
日本側は「決まっていない」と説明しています。
アメリカのベッセント財務長官は、FOXニュースのインタビューで、次のようにコメントしました。
「トランプ大統領が(履行状況に)不満を持つようなら、
自動車や他の日本製品全般への関税率は25%に逆戻りします」
文書がなければ、口約束の状態にもなりかねません。
国民民主党の玉木雄一郎代表は合意直後「率直に評価したい」と話していましたが、
態度を一転しました。
「そんな交渉はあるのかなと。不安が高まったという内容でした。
評価をしたというコメントは撤回したいと思います」
党首会談に初めて参加した参政党・神谷宗幣代表も苦言を呈しました。
「アメリカの発表や報道も見てますけど、ニュアンスが違うので、
これは大きな問題になるんではないかということも感じました」
党首会談を終えた後の石破総理はこう述べました。
「色々な非常に有益なご指摘をいただいたので、それらを踏まえ政府としても適切に対応していきたい」
(「グッド!モーニング」2025年7月26日放送分より)
テレビ朝日
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