フランスで北斎展開幕 1カ月先まで前売り券完売 欧州人の心をつかむ「生命」への執念
産経新聞配信より
フランスで北斎展開幕 1カ月先まで前売り券完売 欧州人の心をつかむ「生命」への執念(産経新聞) - Yahoo!ニュース
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6月27日、ナント北斎展の開幕式であいさつする「北斎館」の安村館長(中央)と歴史博物館のギエ館長(左)=三井美奈撮影
フランス西部ナントの歴史博物館で6月28日、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849年)の展覧会が始まった。西欧で「北斎展」は2014年のパリ、17年のロンドンに続く開催。前売り券は、すでに1カ月先まで完売という人気ぶりだ。どうして北斎は、こんなに欧州人の心をつかむのか-。
ナントの北斎展では、長野県小布施町の美術館、「北斎館」所蔵の浮世絵、肉筆画など約160点以上が展示されている。多くは海外初公開。「水と波」が中心テーマで、北斎が80代で手掛けた天井絵「男浪(おなみ)」など、川や滝、波を描いた作品に焦点をあてた。
米欧で「Big Wave(大浪)」として知られる「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」もある。 歴史博物館のベルトラン・ギエ館長は「北斎の名前は知らなくても、『大浪』のイメージはみんなの脳裏に焼き付いている。それが注目の理由でしょう」と話す。
ナントはパリから高速鉄道TGVで2時間の距離だが、27日に行われた内覧会は全国紙やテレビの記者が大勢集まり、関心の高さを示した。
江戸時代の浮世絵は19世紀、フランス印象派の巨匠モネやゴッホに影響を与えたことで知られる。だが、現在の北斎人気は、歌川広重や喜多川歌麿など同時期の絵師と比べて際立っている。
フランスで北斎は「日本を代表する画家」になったといえる。
ブームの発端は、14年のパリ北斎展。
国立グランパレ美術館で700点が公開され、3カ月で35万人以上を集めた。
ギエ館長は「この時、フランスは北斎を再発見した」と説明する。
■現代の漫画やアニメにつながる表現 現在のフランス人は、北斎画に「現代の日本人」の原点を見ているようだ。
パリの文化記者、クリスティヌ・ムイさんは「私は妖怪絵が印象に残った。滑稽なのに、繊細。これが現在の漫画やアニメ、ポップアートにつながっていると感じました」と話した。
さらに、北斎画にあふれる生命への執着心が、強い印象を与えている。
雑誌記者、ステファン・ジャルノさんは「北斎の魅力は、躍動感にある。ほかの浮世絵や中国の水墨画の平面的な表現とは違う。自然や人物が画面から飛び出してくるようだ」と語った。
ジャルノさんが特に惹(ひ)きつけられたのは「富士越龍」。北斎が数え年90歳で亡くなる直前の作品で、天に昇る黒龍と白い富士山が描かれている。「『大浪』で描かれた富士山と異なり、老境に達した画家の心境が伝わってくる」と感じたという。
北斎館の安村敏信館長は「フランスの記者たちが、北斎についてよく勉強しているので驚いた。北斎は110歳まで生きて表現を極めようと考え、晩年には、花や水を通じて生命を描こうとした。その執念が心を打つのでしょう」と話した。
歴史博物館があるブルターニュ公爵城は、16世紀に「ナントの勅令」が出された歴史の舞台として知られる。城の内外には「大浪」のポスターがあちこちに貼られ、北斎の青に染まっている。展示は9月7日まで。
(ナント 三井美奈)
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藤森 晶子/岩波書店
廣田理紗|美術館と劇場とでつくる
記事の公開日
2024年08月08日
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廣田理紗
あらたに「キュレーターズノート 」の執筆陣に島根県立石見美術館の学芸員、廣田理紗氏に加わっていただくことになった。廣田氏はファッションが専門領域で、2020年11月には、新型コロナウィルスがもたらしたファッションへの影響について論考を寄せていただいた。島根県立石見美術館は島根県立いわみ芸術劇場と共に島根県芸術文化センター(グラントワ)と呼ばれている。美術館と劇場スタッフとが協働する企画が活発にうみだされ、他館からの巡回展であっても、この館独自の企画が併催されていることが特徴だ。第一回目として、全国でも珍しいこのような超領域的な企画がどのように生まれてきたか、ご紹介いただいた。(artscape編集部)
筆者が勤める島根県立石見美術館は、劇場との複合施設として2005年に島根県西部の益田市に開館した。大きな水盤のある中庭を中心に、その周囲を美術館、劇場の大ホール、小ホール、スタジオなどがぐるりと囲む配置となっており、美術館と劇場の間をお客さまが行き来しやすい環境が作られている。企画・運営は、美術館と劇場では全く別のチームが担っているのだが、2017年から共同企画として公演を実施するようになった。音楽会やバレエ、朗読会、活弁などを、企画展やコレクション展といった美術館の展覧会に合わせて実施することが多いように思う。ここで少し紹介してみたい。
展覧会のテーマをほかの分野からアプローチする
益田市にはもともと音楽ホールがあり、合唱や神楽が盛んな土地柄ゆえに地元住民と舞台芸術との親和性は高かった。そこに美術館が後からあいのりしたのだが、美術館も開館当初から展覧会そのものとは別の角度で展覧会のテーマを体験できるようなイベントを積極的に実施していた。スポーツウェアの展覧会ではダンスチームの「まことクラヴ」を招き、ジャージの活動性に注目したワークショップとモダンダンスの公演★1(2006)を、モガの展覧会では遊佐未森による昭和歌謡のコンサート★2(2008)を開催するなどしている。このように、当館で行なわれる展覧会関連イベントの質と量は、かなりのものだと思う。筆者はこの頃まだ石見美術館に勤務していなかったのだが、記録を見、話を聞く限り、自主企画展と並行してこんな手の込んだイベントを少ない人数でよくやっていたなと感心する(当時学芸課は学芸課長含めて5名。今年から6名になった)。長年培われていた文化的風土に寄り添うような形で、展覧会をより面白く感じてもらいたい、という先輩方の思いから始まった「関連イベントを充実させていく」という体質は、その後も引き継がれ、キッズファッションショーや展示室内でのコンサートなどのかたちで続いた。2010年からは、活動写真弁士による独自の説明と、音楽家による書き下ろし楽曲で収蔵品鑑賞を楽しむ催し「名画を彩る話芸と音楽」がはじまり★3、不定期ながら2021年まで8回にわたって実施される人気企画となっている★4。
ミューシアvol.15「名画をいろどる話芸と音楽」9 ─夢声と非水の時代─(2021)
旺盛な関連イベントを支えるスタッフとボランティア
こうした状況を実現できていた背景には、学芸員のやる気以外に二つの要因があるように思う。ひとつにはワークショップやイベントを手伝ってくれる強力なボランティアスタッフがいたことだ。いまは高齢化がすすみ活動休止中だが、美術館の「ワークショップボランティア」として、縫い物の指導から参加者のケアまでしてくれる地元のお母さんグループがいて、ワークショップではないときですら、イベントごとにサポートしてくれた。よく気がついてなんでもできるボランティアさんたちの存在は大きく、いつも救われていたし、人気の出なかったイベントでは人集めでも大変お世話になった。もうひとつの要因は、劇場事業を技術的に支えるスタッフが同じ屋根の下にいてくれる環境だと思う。複合施設を共に支えるいわみ芸術劇場の職員として、音響、照明などの専門家がいて、劇場の備品としてプロの用いるアンプやスピーカー、マイク、ライト、グランドピアノがあるので、話ひとつで借りられ、セッティングや調整をしてもらえる(もちろん費用負担はする)。こんな美術館、ほとんどないだろう。
Museum×Theater ミューシア──美術館と劇場のチームが協働する企画
このように、美術館の関連イベントとしてあれこれやることが定着していた一方で、劇場は劇場でさまざまな公演を開催していたが、開館以来育成事業に力を入れてきたこともあり★5、自主企画・自主公演をゼロから立ち上げることは多くなかったように思う。劇場としては、自主企画をつくる機会ともしたかったのかと思うが、2017年から美術館と劇場の企画・運営チームが一緒に公演を立ち上げて運営する体制が徐々に整備された。まずはこの事業に名前をつけよう、ということで、大変ベタだが「Museum×Theater: ミューシア」と呼び名がついてスタートした。
当初は美術館の企画展関連イベントとして学芸が考えた企画に劇場のチーム(以下、事業課と記す)が力を貸す、というように始まったと記憶している。初回はプラントハンターとして知られるジョセフ・バンクスの植物学的調査の成果をまとめた『バンクス花譜集』を、その成立の背景にあったジェームズ・クック★6の太平洋航海の冒険旅行と一緒に紹介する展覧会でのコンサートだった。クックの船に乗って長い時間を過ごしながらオーストラリアやインドネシアを旅し、現地で未知なる植物を見出し、採集して、現地住民と交流したバンクス。その旅を想像しながら、4回の連続コンサートを開催した★7。第1回は「瞑想と躍動の音楽」としてオーストラリアの先住民、アボリジニに伝わる楽器ディジュリドゥのコンサートを、第2回は「星の音楽」として彼らが旅した18世紀後半の船旅に不可欠だった星の観測をヒントに、ピアノのコンサートを実施した。第3回は「旅の音楽」として、旅に同行して長い航海の時間をよいものとした音楽家たちに思いを馳せ、イギリス古楽器で同国にちなんだ楽曲の演奏をしてもらった。「祈りと祭りの音楽」とした第4回は、寄港地の一つであるジャワ伝統のガムランを聞いた。事業課の人脈や、運営ノウハウを得たおかげで2カ月の間に4回もの充実したコンサートを開催できた。
ミューシアvol.1 音楽でめぐる探検航海 第4回「祈りと祭りの音楽」(2017)
さまざまな領域にひろがる企画
以降も年に2~3回程度のペースで、この共同企画は催されている。
2017年にはアメリカで活躍した絵本作家、エドワード・ゴーリーの作品と世界観を紹介する企画展「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」に合わせ、ゴーリーの作品の朗読と、音楽、バレエ、を合わせた新作パフォーマンスを上演した。ニューヨークシティバレエに通い詰めたことで知られるゴーリーのバレエファンとしての側面に光を当て、津和野町に住まうバレエダンサーや広島県在住のギタリスト、島根県内在住のピアニストと役者が集結し、シュールでユーモラスでブラックジョークの効いたゴーリーの世界観を複合的に表現した★8。
ミューシア vol.4 「エドワード・ゴーリーの優雅ないたずら」(2017) [撮影:saraja]
2018年のクリスマスイヴには、音楽家の檜垣智也を迎え、フランス発祥のアクースモニウム(Acousmonium)を体験できるコンサート★9を催した。大ホールの舞台上に60を超える数の大小さまざまなスピーカーを、前後左右・天井に取り付けて音響空間を作り、その中で音のボリュームや出力するスピーカーを変えるなどしながら電子音を流す。すると鑑賞者には平衡感覚のぐらつきや、すぐそばに何かが迫っているような感覚を作り出すことができるという。このとき開催中だった企画展「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」に合わせ、電子音楽を携帯アプリを使って作成するワークショップや、その音を回廊で「妖怪の声」として不定期に流す催しも同時開催して連動させ、音によって異界を立ち上げ、特別な時間体験ができるものとして実施した。客はスピーカーに囲まれた空間の中で座ったり寝転んだりしながら、四方八方から訪れる音の刺激に身を委ねていた。
ミューシア vol.7 新感覚ライブパフォーマンス「妖怪クリスマス~音による異界へのいざない~」(2018)
眠りの世界に誘われる人も数名いた。
北斎研究の第一人者、永田生慈による大北斎コレクションの島根県への寄贈を記念した企画展「北斎 永田コレクション名品展」に合わせて開催されたのが、舞踏集団の大駱駝艦によるパフォーマンス「北斎とをどる」(2020年10月)★10だ。夜の中庭広場を舞台に、白塗りのパフォーマーたちが水盤の中を演舞し、その体に北斎の作品をプロジェクションマッピングするなどして、独自の強い世界観が圧倒的な印象を与える時間となった。大駱駝艦と親交のあった事業課からの提案で実現したこの企画は、建物の特徴もいかされた当館らしさのひかる公演になったと思う。
ミューシア Vol.14 大駱駝艦 HOKUSAI × BUTOH “北斎とをどる”(2020) [撮影:なかにしみずほ]
2022年に開催された「古典調律で奏でる音楽」は、1910-30年代のフランス・ドイツ・オーストリア・日本におけるデザインやファッション・美術の動向を、作家同士の繋がりに注目しながら横断的に紹介した企画展「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」の関連イベントとして、筆者が企画し開催した。今日のように一定品質を保っての楽器製造が難しかった当時、音楽の土台をなす調律は現在のように均一でなく、バラバラと多様性のあるものだった(総称して「古典調律」という)。当時使われていたであろういくつかの調律による音と、現在主流となっている平均律による音とを聴き比べて、音質や響のわずかな違いから、展覧会で示される時代の空気感を体感してみようという企画であった。調律を変えたグランドピアノ2台とオルガンを並べ、第1幕では音の聴き比べをすると共に調律師とピアニストによる調律の歴史についてのトーク、第2幕はヴァイオリンと古典調律に調整したピアノでの音楽会を実施した。
ミューシア vol.18 音楽会「古典調律で奏でる音楽」(2022)
現在主流となっている平均律は他の楽器との合奏に適した便利な調律である一方で濁りの多い響きであること、合奏する楽器、あるいは演目によって調律を変えることがいかに清んだ音を実現するかを、鑑賞者には体感的に理解してもらえたように思う。複数台のピアノが容易に準備できる環境と、古典調律に調整できる調律師、そしてそれを弾きこなせる音楽家が島根県内にいるという恵まれた環境により実現した贅沢な時間だった。
昨年秋にはミューシアも20回目を迎え、ついに音楽でも身体表現でもない企画が展開された。当館の建物を設計した建築家内藤廣の仕事を大々的に紹介する初めての企画展「建築家・内藤廣/BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」に合わせ、劇作家で演出家の山本卓卓を招いて、書き下ろしドラマ・インスタレーション「オブジェクト・ラブ・ストーリー」が実施された。鑑賞者はスタート地点でテキストが書かれた冊子とマップ、虫眼鏡を持ち、建物内を探索する。マップに記された番号順に仕掛けがされた場所をたどると、物語が立ち現われる、というもの。建物全体を丁寧に見て練られたことのわかるインスタレーションで、うっかりしていると見逃してしまいそうなささやかな仕掛けなどもあった。その体験は演劇的で宝探しの感覚もあり、老若男女問わず楽しめる豊かさがあったと思う。予告イベントとして山本自身が制作秘話を語り、参加者と一緒にインスタレーションを回るトークなども開催していた。
以上色々と紹介してきたが、振り返ってみると面白い企画が溜まってきたものだなぁと、我が事でありながらも、思われる。年を追うごとに学芸課と事業課の連携は深まり、この頃ではかなり役割分担も進んできた。一緒に企画を立案し、学術的なフォローは学芸が、出演者とのやりとりや当日の段取りは事業課が主体となって進める。技術的・機材的な恩恵を受けて展覧会関連イベントをやっていた頃とはもうまったく違うものになった感覚がある。今や関連イベントとは別の、独立した性格を持つ事業となった。
次回は、現在開催中の企画展「堀内誠一 絵の世界」★11に関連し、8月25日(日)に朗読と音楽を組み合わせた音楽劇を予定している。この夏来館を計画するならここがおすすめである。
★1──「企画展 スポーツウェアの革命」関連事業その2:「ジャージの革命」ワークショップ「種まき運動」2006年11月16日、17日開催、講師:遠田誠(まことクラヴ)(平成18[2006]年度島根県立石見美術館年報p.6)https:/
★2──「企画展 モダンガールズあらわる。」関連事業「遊佐未森コンサート“スヰート檸檬”~ミモリ館・昭和歌謡の夕べ~」2008年3月29日(平成19[2007]年度島根県立石見美術館年報p.11)https:/
★3──担当の川西由里学芸員がこの企画が始まった当初、館の紀要でその概要を報告している。(研究紀要第9号「報告『名画をいろどる話芸と音楽』─新しい芸術スタイルの創出─」)https:/
★4──YouTube公式チャンネルでアーカイブを見ることができる。https:/
★5──いわみ芸術劇場は邦楽、合唱、弦楽分野の4つのフランチャイズ芸術団体の育成に力を入れて地域の音楽・芸術活動を支えてきた。
★6──「七つの海を渡った」と言われる、大航海時代を代表する船乗り。
★7──「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」ロビーコンサート「音楽でめぐる探検航海」2017年4~6月開催。https:/
★8──企画展「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」、Museum x Theater : ミューシア vol.4 「エドワード・ゴーリーの優雅ないたずら」2017年12月9日開催。https:/
★9──企画展「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」、新感覚ライブパフォーマンス「妖怪クリスマス~音による異界へのいざない~」2018年12月24日開催。https:/
★10──企画展「北斎 永田コレクション名品展」、関連プログラム「MUSEUM×THEATERミューシアvol.14 大駱駝艦 HOKUSAI×BUTOH “北斎とをどる”」2020年10月31日開催。https:/
★11──『anan』や『BRUTUS』などのアートディレクションを担当し、雑誌の黄金期を牽引したことや、70冊以上の絵本を世に送り出した(代表作は『ぐるんぱのようちえん』[福音館書店、1966]、『たろうのおでかけ』[福音館書店、1966]、『くろうまブランキー』[福音館書店、1967]など)ことで知られる堀内の仕事を丁寧に紹介する企画展。
堀内誠一 絵の世界
会期:2024年7月6日(土)~9月2日(月)
会場:島根県立石見美術館(島根県益田市有明町5-15)
関連イベント:MUSEUM × THEATER ミューシア vol.23
日時:2024年8月25日(日)14:00開場/14:30開演
定員:定員50名(要申込)
公式サイト:https:/
○ 学芸員になるには (なるにはBOOKS)
横山 佐紀/ぺりかん社
○ 学芸員が教える 日本美術が楽しくなる話
ちいさな美術館の学芸員/産業編集センター
○ 覆刻 札幌農学校
札幌農学校学芸会/一般社団法人 北海道大学出版会
○ 北海道の博物館 博物館・美術館・科学館・動物園・植物園
北海道の博物館編集委員会/北海道大学出版会
○ ソヴィエト・ロシアの聖なる景観 社会主義体制下の宗教文化財、ツーリズム、ナショナリズム
高橋 沙奈美/北海道大学出版会
○ 17世紀フランスの絵画理論と絵画談義 語らいと沈黙の美術批評史 (北海道大学大学院文学研究院研究叢書30)
今村 信隆/北海道大学出版会
○ ファッション: 蝶は国境をこえる (岩波新書 新赤版 307)
森 英恵/岩波書店
○ 森英恵 その仕事、その生き方 (別冊太陽)
平凡社
○ 湛山回想 (岩波文庫 青168-2)
石橋 湛山/岩波書店
○ 石橋湛山評論選集
石橋 湛山/東洋経済新報社
○ 池上彰と学ぶ日本の総理 第7号 石橋湛山 (小学館ウィークリーブック)
「池上彰と学ぶ日本の総理」編集部/小学館
○ 池上彰と学ぶ日本の総理 第5号 岸信介 (小学館ウィークリーブック)
「池上彰と学ぶ日本の総理」編集部/小学館

天皇皇后両陛下 モンゴル公式訪問 首都ウランバートルに到着
NHK | 皇室 配信より
天皇皇后両陛下 モンゴル公式訪問 首都ウランバートルに到着 | NHK | 皇室 配信より
天皇皇后両陛下は、6日午後、モンゴルの首都ウランバートルに到着されました。
両陛下を乗せた政府専用機は、羽田空港を出発して4時間半余りたった現地時間午後3時前に
ウランバートル近郊のチンギス・ハーン国際空港に到着しました。
天皇皇后のモンゴル訪問は初めてで、おふたりはタラップの下で現地の伝統的な歓迎を受け、
銀の杯に入ったアーロールという乳製品の伝統菓子を口に含み、
花束を受け取ったあと、出迎えた人たちとことばを交わされました。
到着の様子を現地の複数のテレビ局が生中継する中、両陛下は車で市内のホテルに向かわれました。
今回は国際親善のための公式訪問で、天皇陛下は、7日、
モンゴルの歴史と文化を伝える国立博物館や、日本の支援で整備された上下水道供給施設を視察されます。
8日は、皇后さまとともに国賓として歓迎式典に臨んだあと、フレルスフ大統領夫妻と会見し、
夜には宿泊先のホテルで歓迎の晩さん会に出席されます。
また、この日の午後には、敗戦後旧ソビエトによって抑留されてモンゴルに送られ
過酷な労働などのため命を落とした日本人の慰霊碑を訪ね、犠牲者の霊を慰められます。
日程の終盤には、弓や競馬などの腕前を競う国民的なスポーツの祭典「ナーダム」
の開会式に出席し競技を見るなど、モンゴルの歴史や文化にも触れられる予定です。
慰霊に立ち会う遺族は
両陛下の慰霊には、日本遺族会の会長や抑留中に命を落とした人の遺族も立ち会う予定です。
このうち、7日、日本をたって現地に向かう東京 狛江市の鈴木富佐江さん(88)は、
終戦の3か月前に召集された父、荒井醇さんを亡くしました。
商社勤めで、家族とともに旧満州で暮らしていた父は、
終戦後ソビエトによって抑留され消息不明に。
翌年日本に引き揚げてきた鈴木さん一家は、ラジオの尋ね人の番組を聴きながら
来る日も来る日も父の帰りを待ち続けましたが、
父はモンゴルで肺結核を患い昭和22年3月に亡くなりました。
鈴木さんは、抑留から生きて戻った元兵士や遺族などでつくる「モンゴル会」に参加し、
10回以上モンゴルに渡って現地で慰霊を続けてきました。
両陛下の歓迎式典が行われるウランバートル中心部の政府庁舎前の広場を訪れた時には、
抑留経験者から「ここは僕たちが作ったんだよ」と聞かされ、驚いたといいます。
鈴木さんは、「食料もない酷寒の地で過酷な生活を送りながら広場や建物を手作業の力仕事で作り上げるというのは、
どんなに大変なことだったかと思いました。
一方で、現地の人から、
『食料もない貧しい街に突然1万4000人もの日本の兵隊が来て自分たちも困ったが、
凍えている兵士に食料や毛布、布団を届けた』という話を聞き
、父たち抑留者が作った建物がいまも残っていることは平和への強いメッセージだと感じています。
両陛下にぜひそうした建物を1つでも多く見てほしいです」と話していました。
両陛下の訪問に合わせて再びモンゴルに渡ることを決めた鈴木さんは、
高齢化のため解散した「モンゴル会」の仲間の思いを届けたいと、
先月末、兵庫県に暮らす100歳の抑留経験者の男性に電話で連絡をとり、
「抑留中に亡くなった皆さんも、両陛下の慰霊を喜ぶと思います。慰霊碑まで来て下さってありがとうございますと伝えてほしい」
というメッセージを受け取りました。
鈴木さんは、
「抑留を経験した皆さんが健在なうちに両陛下の慰霊が実現していたらどんなによかったかと思いますが、遅くはないです。戦後モンゴルに抑留され過酷な労働でたくさんの人が命を落としたことは、埋もらせてはいけない歴史の1つだと思うので、そのことに光を当ててくださることはとてもありがたいです」
と話していました。
○ 忘れられた戦争の記憶
小幡 敏/ビジネス社
○ 湛山日記―昭和20~22年 (1974年)
石橋 湛山/石橋湛山記念財団
○ 石橋湛山日記
石橋 湛一,伊藤 隆/みすず書房
○ スターリン批判後のソ連政治と人間改造―日本人抑留者の体験・報告 (1958年) (シベリヤ叢書〈第10〉)
日刊労働通信社/日刊労働通信社
○ MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人 (集英社学芸単行本)
青島顕/集英社
○ 労働市場 (1980年) (日経文庫 経済学入門シリーズ)
西川 俊作/日本経済新聞社
○ 計量経済学のすすめ (1970年) (エコノミスト・シリーズ)
西川 俊作/毎日新聞社
○ 帝国の虜囚――日本軍捕虜収容所の現実
みすず書房
○ アーネストの長い3年: 8歳で日本軍捕虜となったオランダ少年 (講談社文庫 ひ 29-1)
アーネスト ヒレン/講談社
○ 降伏の時 元釜石捕虜収容所長から孫への遺言
稲木誠,小暮聡子/岩手日報社
○ ネルと子供たちにキスを―日本の捕虜収容所から
エヴェルト・ウィレム リンダイヤ/みすず書房
○ 女の捕虜兵舎 (1954年)
文芸出版
○ 時の睡蓮を摘みに
葉山 博子/早川書房
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