大船渡の山林火災 10棟の住宅に延焼 夜を徹して消火活動
26日午後、岩手県大船渡市の複数の場所で発生した山林火災は延焼を続けています。
警察によりますと、少なくとも10棟の住宅に延焼する被害が出ているということで、消防は夜を徹して消火活動にあたることにしています。
警察によりますと、火災が起きているのは、大船渡市の赤崎町合足地区と、三陸町綾里の小路地区と田浜地区などです。
このうち、田浜地区の現場は、今月19日に山林火災が発生し、25日、消防が鎮圧したと発表した場所の付近だということです。
警察によりますと、これまでのところ、三陸町綾里で7棟、赤崎町で3棟の合わせて10棟の住宅に延焼しているのを確認したということです。
市によりますと26日午後5時までに600ヘクタール以上が焼けたということですが、現場では延焼が続いていて、警察や消防が逃げ遅れた人やけが人がいないか確認しています。
大船渡市は、三陸町綾里全域の850世帯2060人と、赤崎町合足地区の23世帯54人に避難指示を出し、小学校や公民館に避難所を設けています。
市によりますと、午後7時時点で市が開設した避難所と福祉避難所には、合わせて526人が避難しているということです。
岩手県の沿岸南部では今月18日から乾燥注意報が出されていて、27日も乾燥した状態が続くと予想されています。
また、26日は沿岸南部では強風注意報も発表され、大船渡市では午後1時半ごろに18.1メートルの最大瞬間風速を観測しましたが、強風は夜のうちにおさまる見通しです。
宮城県と山形県の消防が「緊急消防援助隊」として現地に入っていて、消防は住宅の周辺などで夜を徹して消火活動にあたるほか、27日は天候を確認した上で、ヘリコプターによる放水も行うことにしています。
【避難所の小学校では】
避難所となっている大船渡市三陸町の越喜来小学校には午後5時現在、およそ110人が避難しています。
12歳の娘と10歳の息子と避難してきた45歳の女性は「職場から自宅に戻った時にはもう火の手が家のそばに見えていた。大切な子どもたちが無事でよかった」と話していました。
家族とともに避難してきた32歳の男性は「ここまで相次いで火災が起きるのは初めてだ。避難している途中、煙や木の焼けるにおいが立ち込めていて、自宅が無事か不安だ」と話していました。
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大船渡の山火事 市が会見 焼失面積は600ヘクタール以上
大船渡の山火事 市が会見 焼失面積は600ヘクタール以上|NHK 岩手県のニュース 配信より
26日午後、岩手県大船渡市の複数の場所で発生した山林火災について市は午後8時から会見し、焼けた面積は午後5時の時点で600ヘクタール以上に上ると説明しました。
大船渡市は、26日午後に市内の複数の場所で発生した山林火災について午後8時から会見し、焼けた面積は、午後5時の時点で600ヘクタール以上に上ると説明しました。
市は人の被害については不明としていて、建物などへの被害については民家が多数被害にあっているとしながら、詳細は分かっていないとしています。
市によりますと、火は西からの強風にあおられて現在も弱まっておらず、合足地区から北東に向けて延焼が広がっており、地上から消火活動が続けられているということです。
大船渡市は、三陸町綾里全域と赤崎町合足地区の合わせて873世帯2114人に避難指示を出しています。
市は午後7時現在で小学校など6か所に避難所を開設していて、合わせて519人が避難しているということです。
大船渡市の渕上清市長は「消防団員とともに、地上からの延焼防止、家屋の消火活動を展開している。避難所では、しっかりと避難者に寄り添って支えるよう指示を出した」と述べました。