MARCHの枠組みに異変が…? 難関私大で相次ぐ「入試改革」「学部新設」そして「立教大学」が大注目されるワケ
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MARCHの枠組みに異変が…? 難関私大で相次ぐ「入試改革」「学部新設」そして「立教大学」が大注目されるワケ(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース 配信より

入試をいじって分かれた明暗

私大の雄・早稲田大学で進む共通テスト・数学必須化の流れに、
最も気を揉んでいる大学は慶應ではない。
早慶に次ぐ存在の
MARCH、
すなわち明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の各校だ。
難関私大専門塾「マナビズム」代表の八澤龍之介氏が言う。
「私大最難関である早稲田なら、東大・京大レベルの受験生を呼び込むこともできるでしょう。
一方でMARCHや関関同立(後出)のような難関私大では、少子化のあおりもあり、
学生の確保が大変な時代に入っていきます。
これらの大学は、早稲田にならって共通テストを利用していくのか、
もしそうした場合に出願者数と難易度がどのように変化するのか、
今まさに見極めようとしているのです」
いち早く決断したのが、MARCHで二番手とされる青学だ。
募集人数が少ない「全学部日程」を除く多くの一般選抜で、2021年から共通テストを必須化。
それ以前と比べて、受験者数がおよそ3割も減ったことが受験業界に衝撃をもたらした。
一時は「改革に失敗した」とも評されたが、
それから4年が経った現在は、志望度の高い受験生が増えているという。
これに対して、入試改革ではなく
学部新設や教育内容の充実化で受験生の心をつかもうとしているのが、
青学と競る立教である。
立教大学「学部新設」の戦略

2026年度に本拠地・池袋キャンパスに設立予定の環境学部は、
今から早くも注目の的となっている。
前出の西田氏が言う。
「立教はMARCHの中でもブランディングがうまく、ブームに乗ることに長けている。
環境学部は文理融合型のカリキュラムで慶應SFCとキャラクターが近いため、
学力・志望度とも高い受験生が併願し、偏差値が高くなると予想されます。
立教では、かつて1998年に日本初の観光学部を新設したときも大きな話題になり、
数年で早慶や上智大学と遜色のない難易度になりました。
また2008年設置の異文化コミュニケーション学部は、
MARCH全体でも最難関学部のひとつになっています」
じつは立教は、前総長の郭洋春氏が2018年に「脱MARCH」
「慶應・上智と肩を並べる」と宣言、物議を醸したことがある。
実際に近年では、立教が偏差値で中央・法政に水をあけ、
青学に並ぶかやや勝る傾向が定着しており、「MAR」と「CH」の二極化が進んでいると言える。
「一般選抜で英検など英語外部試験の点数を利用できることも大きい。
これらの外部試験は、入試の2年前以降なら何度でも受け直せるので、
国立最難関校や早慶を狙う英語が得意な層にとっても狙い目です。
今後も、立教の難易度が下がることは考えづらいでしょう」
(西田氏)
後編記事【MARCH・関関同立の「序列」と「人気学部」が激変していた
…受験生たちの心をつかんだ「偏差値ではない意外な理由」】へ続く。
「週刊現代」2025年2月1・8日号より
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)
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