若い世代の試み=蜂飼耳
毎日新聞2023/4/19 東京夕刊有料記事 配信より

きのう水拭きしたはずの姿見の前に立って、
弁当ガラをひとつ拾いあげ、首にかぶってみ せる。
どうだろう。でも。
これは、馬だ。
これは、ぼくは、馬になれた。
近年の詩における新たな動きの一つとして「インカレポエトリ」がある。
大学で詩の授業を持つ詩人たちのもと、学生が詩を書き、雑誌に掲載する方法で活動を展開している。
コロナ禍でイベントなどが開催できない時期もあったが、雑誌は定期的に出され、今春、第8号となる。
学生時代には限りがある。詩から離れ、詩を忘れる人もいるだろう。人それぞれだ。
そんな中、学生時代に詩と出会い、その後も各人のペースで詩との関わりを深める若い世代の書き手たちによって
アンソロジーが刊行された。『とある日――詩と歩むためのアンソロジー』(とある日編集部)だ。全員20代。
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“山口県歌人協会会長挨拶 ”
山口県歌人協会ホームページ 配信より
会長に就任して
会長 長尾 健彦
この度、伝統ある山口県歌人協会の会長を引き受ける事となり、その重責に身のひきしまる思いがいたします。
昨年九月、山口県歌人協会創立五十周年記念『山口歌人協会合同歌集』が刊行されましたが、
その年譜によれば、
当会は昭和二十九年に山中鉄三氏編集による
歌集発行を創刊としています。
私の生まれる一年前です。
昭和三十三年から友広保一会長、
昭和四十九年から山中鉄三会長、
平成十年から中西輝磨会長、平成十五年から音羽晃会長、平成十九年から森重香代子会長、
平成二十一年から中川健次会長、平成二十五年から久保敬会長と錚々たる方々が
五十年余の歴史を紡いで来られました。
その後を繋ぐべき私の責任大なるものがありますが、顧問・理事の皆様方の助言を頼みとして頑張る所存です。
また特に、当会の事務局と今年の光市開催の県大会の実行委員長もされる瀬戸内光氏には、
大変でしょうが協力しあいながら光市の大会を成功させましょう。
大島郡の大会では瀬戸内光さんに大変お世話になりました。
私は青潮短歌会で歌を学び、青潮短歌会の創始者橋本武子師と同じ大島郡に育ちました。
長尾八幡宮の社家を継ぎ、故郷や家族を二十年間、歌に詠みつつ今年還暦になりました。
短歌の世界ではまだまだ若輩者かもしれませんが、男の還暦は厄年、つまり役年で大変な役を戴いたと思っております。
『万葉集』は天皇から防人、詠人しらずまで同じ歌集に纏められていて、古来より、歌の前では日本人は平等なのです。
多くの人が短歌に親しむようになって欲しいものです。会員各位にはご協力の程よろしくお願い申し上げます。