デビュー45周年の竹内まりやが、代表曲「人生の扉」をテーマに故郷・出雲を巡る!
公開:2024年10月18日(金)午後3:00
更新:2024年10月18日(金)午後3:00
NHK
NHK MUSIC SPECIAL
竹内まりや Music&Life ~人生の扉~
【放送予定】 10月24日(木)[総合]午後10:00
(再放送) 10月28日(月)[総合]午後11:50
デビュー45周年の竹内まりやが、代表曲「人生の扉」をテーマに故郷・出雲を巡る! - NHK MUSIC SPECIAL - NHK
配信より
昨年11月にデビュー45周年を迎えた竹内まりやさん。
名曲「人生の扉」をテーマに、故郷・出雲でのロングインタビューが実現しました。幼いころ過ごした思い出の各所をたどりながら、45年間変わらず続けてきた音楽への思いをひも解いていきます。
番組には、まりやさんを愛するゲストも続々登場。大地真央さん、マツコ・デラックスさん、生田絵梨花さん、角野隼斗さんが、その魅力をたっぷり語りつくします!
10月24日(木)の放送を前に竹内まりやさんに独占取材し、故郷でのロケの感想を伺いました。
❖テーマは「人生の扉」
――まりやさんの代表曲でもある「人生の扉」が番組のテーマとなっていますが、この曲が生まれたきっかけと、曲に込められた思いをお聞かせください。
私が51歳の誕生日を迎えたときでした。春生まれなので桜の花を見ながら「もう50代なんだなあ」という感慨とともに、「これからあと何回桜の花を見るのかな」と考える自分がいたんです。ふと、これを歌にするのもいいのかなと思い、何となくピアノでポロポロと弾いていたら、曲の最初に出てくる「春がまた来るたび」や、サビの「I say it's fun to be twenty」など、歌詞やメロディーがどんどん浮かんできて、すんなりとできた楽曲でした。
50代になった私の気持ちを素直に歌った歌が、50代じゃない人たちにも響いたと伺い、私の中でも特別な楽曲になったと思っています。
――「人生の扉」が多くの方に愛される曲となった秘密はどこにあると思いますか。
この曲に関しては、ふだん私の歌のリスナーではない人たちからの支持も厚く、ほかの曲と何が違うのかなと自分でも分析ができていないのですが、それまでに年齢のことを歌うポップスってあまりなかったからかもしれないですね。ポップスの歌詞に「五十路(いそじ)」とかあまり見たことないですし。年齢を歌っている曲ですけど、カントリー調の三拍子に乗せて歌っているから、そこまで重たさやさほど強いメッセージソングという感じではなかったというところも、皆さんに受けとめてもらえた要因かもしれません。
それから、「人生の扉」は、NHKの「SONGS」第1回(2007年4月放送)で紹介させていただいた歌なので、番組を通してたくさんの人に届けることができたことも大きかったと思います。
――この曲は、幅広い世代から熱く支持されていますが、それに対してはどう思われていますか?
自分の楽曲を聞いてくださる人のターゲット年齢を決めて作っているわけではなく、あらゆる世代の人たちに届くような曲を作りたいと思って歌っています。オーソドックスなポップスをやってきたつもりなので、逆に言えばそれが人を選ばないのかもしれません。分け隔てなく聴いてもらえる音楽を目指していますし、常に普遍性のあるものを作りたいと思っているので、その代表的な歌の一つとして聞いていただけているのでしたらとてもうれしいです。
コロナ禍の2021年に父が亡くなったんですが、その父も常々この曲が一番好きだと言っていましたので、若い世代も父の世代も、どんな年代の人にも響く何かがあるのかもしれないですね。
❖故郷・出雲を巡って――
――今回の番組で、ご出身である出雲をロケ地に選ばれたのはなぜでしょうか。
私は来年、70歳の古希(こき)を迎えますが、人生のすべてのスタート地点は出雲だったなと。そこから「陽気にはしゃいでた幼い日」の通り、幼い日を過ごした場所に行ってみようということになりました。自分の足跡をたどりながら“今”も感じられるような、そんな番組になったと思いますし、たどったあとに「人生の扉」を聞いていただけると、何か重なり合うものを感じていただける番組になるのではないかなと期待しています。
――出雲ではどんなところを巡ったのですか?
最初は、実家である旅館内でのロングインタビューでした。どんな子どもだったのか、どんな家庭で育ったのかなどを話しました。(隣の担当ディレクターに)ほかにどんなことを話したんでしたっけ?
担当D:宿屋で育ったがゆえに、たくさんの人と交流があったとおっしゃっていましたよね。
竹内:そうそう、私はいろいろな大人に囲まれて育ったんですよね。宿屋はふだんから人がいっぱいいる場所ですし、家族も8人という大所帯でしたから。親以外のたくさんの大人にも見守られつつ、さまざまな人間関係を垣間見ながら育った話もしましたね。
いろいろな人の人生を見聞きすることも多かったので、もしかしたら曲を書くうえでも、当時の環境が影響を及ぼしていることもあるかもしれません。「人の生き方」に対しての興味が強かったのは、もともと私が持っていた性分なのかもしれませんけれど。ほかにもインタビューでは、歌手になってからの葛藤など、自分がたどってきたこれまでのことをいろいろお話ししました。
次に向かったのは、実家から徒歩1分の出雲大社です。本当に近くにあるので、当時から出雲大社の境内はお庭のような感覚でいつも遊びに行っていました。ここでは、権宮司さんと一緒に私がいつも参拝するコースを歩きながら、「ここが好きな場所です」「ここでは小さいときラジオ体操をしてました」など思い出を話しながら歩きました。
担当D:出雲大社が近くにある環境は、まりやさんの精神性を育むうえでも何か影響があったかもしれませんね。まりやさんは「ご縁」という言葉を大切にされていますし。
竹内:確かにそうですね。2019年に40周年を記念した特集番組「竹内まりや Music & Life ~40年をめぐる旅~」(NHK総合)でも、「出会いに恵まれた40年でした」と振り返りましたけど、あれから5年たっても出会いの運に恵まれていることをさらに実感しています。縁結びの神様のおひざもとで生まれ育ったおかげかもしれないですね。
――出会いというと、今回のロケでは高校の恩師の方にも再会できたそうですね。
そうなんです。高校生のころ、私の人生のターニングポイントのひとつでもあるアメリカ留学を体験しました。その留学を後押ししてくれたのが、高校2年のときの担任、南場先生です。現在82歳ですがまだまだお元気でいらして、母校の大社高校でお会いできました。
南場先生は高校時代の私をどう見ていたのかを今になって明かしてくださり、心から感動しました。先生とは運命的な出会いだったと思います。そこで出会ってなければアメリカ行きも実現できなかったかもしれないですし。今回はいい再会の場を作っていただき感謝感激でした。
実は昨日、私が留学した年(昭和47年)の7月の島根新聞(※)を自宅で見つけたんです。私の写真や南場先生のコメントも載っていました。今回の番組がなかったら当時のものを掘り出すことはなかったので、これも何かの引き寄せでしたね。記事の中にある南場先生のお名前を見たとき、きっとこのタイミングで再会する運命になっていたんだろうなと感じました。
(※まりやさんの留学を紹介する記事が掲載)
担当D:まりやさんは、40周年のときから大切なものは変わらないんだと思います。その根っこにあるものを今回のロケで一緒に見つけに行かせていただきました。このほかにも貴重なお話をたくさんしていただきました。
竹内まりやさんを愛する豪華ゲストも登場! 左上から、大地真央さん、マツコ・デラックスさん、生田絵梨花さん、角野隼斗さん
――最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いいたします。
おかげさまで去年11月にデビュー45周年を迎えることができました。本当にいろいろな人とのご縁に恵まれてここまで運ばれてきたのだと思います。なによりも、私の楽曲を聴いてくださる方々の存在があってこそここまで続けてこられたのだということを、あらためて実感しています。この番組を通して、皆さんに45年分の感謝を伝えたいと思っています。
これからさらに何十周年までいけるか分かりませんが、皆さんのご期待に添えるような音楽を作り続け、歌い続けたいと思っています。皆さんからいただいたものに対して少しでも恩返しできたらなと願っています。そんな思いもこの番組で話していますので、たくさんの方に見ていただけるとうれしいです。
NHK MUSIC SPECIAL
竹内まりや Music&Life ~人生の扉~
【放送予定】 10月24日(木)[総合]午後10:00
(再放送) 10月28日(月)[総合]午後11:50