フェンシング女子の菅原智恵子コーチ、表彰台の夢託した「孝行娘」の快挙に涙
オリンピック:フェンシング女子の菅原智恵子コーチ、表彰台の夢託した「孝行娘」の快挙に涙 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
配信より
パリ五輪のフェンシングは1日の女子フルーレ団体で、
日本(東晟良=共同カイテック、上野優佳=エア・ウォーター、宮脇花綸=三菱電機、菊池小巻=セガサミー)は
3位決定戦でカナダを33―32で破り、フェンシング日本女子勢では初めてのメダルとなる銅メダルを獲得した。
「二人三脚」で快挙を達成
女子で五輪初のメダルを勝ち取った4人は、日本フェンシング界の先駆者でもある菅原智恵子コーチ(47)との「二人三脚」で快挙を達成した。

菅原さんは2007年の世界選手権で、日本勢初のメダルとなる「銅」を獲得。
翌年の北京五輪では個人で初めて入賞した。
現在は男子の注目度が高いが、最初に世界への扉を開いたのは菅原さんだった。
「世界選手権でメダルを取った時、男子が『なにくそ』という気持ちでやっていたし、
昨今は女子がその気持ちで頑張ってきた」と語る。

五輪に3度出場したが表彰台に立てず、指導者に転身。
主に技術面を担うフランス人コーチのフランク・ボアダン氏に対し、菅原さんは練習相手を務めたり、
海外遠征でおにぎりを握ったりして選手を精神的に支えた。
東は「お母さん的な存在。菅原コーチだからチームに絆が生まれた」と実感を込め、
3位決定戦でアンカーを務めた上野は「菅原コーチがメダルを期待しているのを感じていた。
一緒に練習で汗も流してくれたし、感謝しかない」。
菅原さんは表彰式終了後に自撮り棒を使って、メダルを手に笑顔を見せる教え子たちと一緒に写真に納まった。
4人が昨年の世界選手権フルーレ団体で16年ぶりの銅メダルを獲得した時、
「涙はオリンピックに取っておきます」と我慢していた菅原さん。
五輪の銅メダルが決まると、選手たちと肩を抱き合って目を潤ませた。
孝行娘たちに、見事に泣かされた。
(佐野司)
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