KRY山口放送
去年夏の大雨の影響で全線運休となっている美祢線について、
JR西日本は「JR単独での持続的な運行は困難」との考えを示しました。
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(JR西日本 ) 「ワーキンググループの検討結果を踏まえますとJR単独で持続的な運行は困難だと見ている」
これは29日、開かれた美祢線周辺の自治体などで作る利用促進協議会の総会で示されたものです。
総会ではまず地元側が、利用促進施策の実施により、
復旧後には1日に平均何人運んだかを示す輸送密度は運休前の倍以上となる最大1292人を見込めるとしました。
一方、JR西日本は運送密度の見込みが最大でも2000人を切っていて
大量輸送という鉄道の特性を生かせるレベルに達していないとしています。
その上で路線持続の可能性や地域にふさわしい公共交通のあり方を
議論できる新たな部会を作ることを提案しました。
(JR西日本 中国統括本部 広岡 研二広島支社長)
「ふさわしい輸送手段は何なのかそれが鉄道なのか他の交通なのか地域の方々が
便利に使えて将来にわたって使えるような交通は何がふさわしいのかを議論したい」
(JR美祢線利用促進協議会 篠田洋司会長)
「我々はあくまでも鉄道は線区ごとに切り取るのではなくネットワークだと申し上げたところ
(運休で)多くの方に不便をおかけしているというのも事実なので1日も早く復旧に向けて議論を深めたい」
利用促進協議会ではJR側の提案を検討したうえで7月に臨時総会を開き、
新たな部会の設立について話し合いたいとしています。
村岡知事は「県としてはJRに対して鉄道での復旧を求めていく観点から
提案があった部会の設置について今後、検討を行ってまいります」とコメントしています。
■美祢線
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JR美祢線は、山陽側の厚狭駅と山陰側の長門市駅を結ぶ全長46キロの路線。
1905年一部区間が開通、1924年全線が開通。
去年6月から7月にかけての豪雨による厚狭川の氾濫で被災し、現在は運休中
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