益田で石見交通バス減便 5路線17便、24年問題対応 4月から
益田で石見交通バス減便 5路線17便、24年問題対応 4月から | 山陰中央新報デジタル (sanin-chuo.co.jp)
路線バスを運行する石見交通(益田市幸町)が運転手不足を受け、
4月1日から益田市内を走る5路線17便を減便することが30日、分かった。
4月から運転手などの残業時間上限が規制されることで人手不足が深刻化する「2024年問題」への対応で、
残業時間削減などを進める中、人員のやりくりが難しくなったという。
減便するのは、蟠竜湖線(46便)のうち2便、久城線(41便)の4便、都茂線(21便)の5便、
土田線(36便)の4便、梅月線(7便)の2便。
複数便ある時間帯の1便を減らすなど、市民に大きな影響が出ないよう配慮したという。
バスの起点から終点までの平均乗客数を示す「乗車密度」は、減便する17便は0・1~2・1人だった。
匹見線の長沢停留所(益田市長沢町)は廃止。このほか、7路線26便で4~20分の到着時刻の変更も実施する。
石見交通は、市内で10路線199便を運行し、浜田市や山口県萩市など近隣を結ぶ4路線50便もある。
22年度に58人だった益田営業所管内の運転手は、23年度は51人に減っており、
渡辺健一常務は「運転手不足、利用者減の中、現状での路線維持は難しい。ご理解いただきたい」と話した。
減便について30日の市議会総務文教委員会で執行部から報告があった。
連携のまちづくり推進課の田原栄里子課長は「市民にどう影響するか、現状把握に努めたい」と述べた。
益田市美都町宇津川、住職小原静伍さん(41)の小学2年の長女は、減便となる都茂線の午前7時台の二川発の便を利用。
町内の丸茂バス停で降りて丸茂地区の児童班に合流後、一緒に徒歩で小学校に通う。後発の便でも学校には間に合うが、
児童班への合流が難しくなるという。
小原さんは「春から毎朝車で丸茂バス停まで送ることになるとは考えていなかった」と驚いた様子だった。
(藤本ちあき、中山竜一)