2028年から段階的に削減

 

 ドイツ連邦軍は2024年1月31日、現在運用している「タイガー」攻撃ヘリの退役を6年早めると発表しました。

 

 これは、同日に公表された年次軍備報告書の中で明かされた内容で、これまでの2038年に退役予定だった「タイガー」に関して、「2032年に運用から撤退する」と明記しています。

 

 この退役の前倒しにともない、ドイツ陸軍が運用している「タイガー」は、2028年から段階的に削減されるとのことです。

 

「タイガー」は、西ドイツ(当時)とフランスの航空機会社が共同出資で設立したユーロコプター(現:エアバス・ヘリコプターズ)で開発・製造された攻撃ヘリで、ドイツでは約50機を保有しています。

 

 開発に関わったフランス及び、現在同機を運用しているスペインに関しては、2022年にアップグレード化に関する契約をエアバス・ヘリコプターと結びましたが、ドイツはこの計画には未参加でした。

 

前々からドイツでは、同機の稼働率の悪さが指摘されており、2022年4月には稼働機がわずか9機になり問題化したこともあります。

 

 なお、ドイツ連邦軍は「タイガー」の後継機を、対戦車ミサイルやロケットランチャーなどを搭載し、攻撃ヘリ化したエアバス H145Mにするとしています。

 

【了】