岸田首相、衆院3補選「全敗」でも6月〝延命解散〟か 活動費前倒し支給で憶測に拍車 首相は2度目の島根入り 衆院3補選28日投開票

 

岸田首相、衆院3補選「全敗」でも6月〝延命解散〟か 活動費前倒し支給で憶測に拍車 首相は2度目の島根入り 衆院3補選28日投開票(1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

配信より

 

28日投開票の衆院3補選で、岸田文雄首相は27日、

 

唯一の与野党対決となった島根1区に応援に入る。

 

21日に続き2度目の島根入りという力の入れようだ。

 

3補選では公認候補を擁立しなかった不戦敗も含めて「全敗」も懸念されるが、

 

自民党は通常7月に全国の選挙区支部長に支給する活動費を1カ月前倒しすることを決めた。

 

衆院の「6月解散」を強行するとの憶測も広がっている。

 

岸田首相は27日、島根1区の松江市内の3カ所で街頭演説する予定だ。

 

情勢調査では自民党の公認候補が「厳しい戦い」と伝えられるが、首相自ら追い上げを図る。

 

こうしたなか、自民党は、選挙区支部長に支給する4月の活動費と

 

「夏の活動費」をそれぞれ100万円増額して300万円にすると党内に通知した。

 

7月分と「夏の活動費」は1カ月程度繰り上げ、6月に支給する。

 

交付金は毎年4、7、10、12月の4回に分けて交付される。

 

自民は選挙区支部長に対し、この4回に夏と冬を加えた年6回、

 

均等に分割支給し、通常は年間1200万円となる。

 

増額支給は党総裁の岸田首相、茂木敏充幹事長の連名で、24日付で通知された。

 

党側は前倒し支給の理由について、政治資金パーティー裏金事件の影響で

 

「パーティー収入が減るなど諸般の状況をかんがみた」と説明するが、

 

6月の国会会期末に合わせた衆院解散への備えではないかとの見方も広がる。

 

岸田氏周辺からは早期解散への危機感も聞かれる。

 

木原誠二幹事長代理は25日、党会合で、

 

「今、自民党は非常に厳しい状況だ。政権交代が起きてもおかしくない」との認識を示した。

 

ただ、岸田首相が「派閥解消」を仕掛けたこともあって、

 

党内に「岸田降ろし」を仕掛ける勢力は見当たらない。

 

根回しなしのサプライズを繰り返してきた首相が解散を言い出した場合、

 

阻止することは難しいのも実情だ。

 

政治評論家の有馬晴海氏は

 

「前倒し支給は党内の不満をなだめる策ではないか。

 

総選挙に打って出れば70~80人が当落線上との観測もあり、

 

党内では岸田首相のままでいくべきだとの〝寛容論〟もあるという。

 

首相は麻生太郎副総裁や、菅義偉前首相とも会食を重ね、

 

『岸田降ろし』に動ける大物もいない。

 

一方で、訪米などの外遊を終え、所得税の定額減税も行われる6月というタイミングに、

 

首相が解散という賭けに出る可能性もゼロではない。

 

国民の評価は短期間で変わりやすいため、首相は情勢を見ているのだろう」と分析した。