上関原発・中間貯蔵施設「建てさせない」 市民団体が山口で集会

山野拓郎

 

上関原発・中間貯蔵施設「建てさせない」 市民団体が山口で集会 [山口県]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

配信より

写真・図版
「命の海」と記されたカードを掲げる参加者ら=2024年3月23日、山口市維新公園4丁目、山野拓郎撮影

 

 中国電力山口県上関町で計画する原子力施設建設に反対する市民団体が23日、

 

山口市で「上関原発を建てさせない山口大集会」を開いた。

 

約800人(主催者発表)が「私たちは上関原発も中間貯蔵施設も建てさせない」と声をあげた。

 

 集会は、冷たい雨が降りしきる中、維新百年記念公園の野外音楽堂で開催。

 

祝島島民の会や上関の自然を守る会のメンバーらが

 

使用済み核燃料の中間貯蔵施設が建設されることになれば、

 

広大な里山が掘削されるなど壊滅的な自然破壊が行われる。

 

断固反対だ」

 

「町は高齢化率が5割を超える。原発の交付金による地域活性化が成功しなかったことを物語っている」

 

「上関には無限の可能性がある。貴重な自然と漁師文化を100年先に残したい」などと、

 

建設計画の白紙撤回を訴えた。

 

 集会には、原発が林立する福井県から、原発設置反対小浜市民の会の中嶌哲演事務局長も参加。

 

関西電力の中間貯蔵施設の小浜市への誘致に反対した運動を振り返り、

 

「なぜ過疎や辺境の地に押しつけられるのか。小浜市は中間貯蔵施設を断ったが、

 

私は青森にも上関にも押しつけたくない」と述べた。

 

 参加者は「100年後の未来に誇れる、自然豊かな上関と命を育む海を守りましょう」

 

という集会宣言を採択し、全員で「命の海」と書かれたカードを掲げた。

 

 主催した「上関原発を建てさせない県民連絡会」の内山新吾共同代表は

 

「体を大事にして、長生きして、生きちょるうちに原発をあきらめさせることをぜひ実現させましょう」

 

と呼びかけた。

 

 広島県東広島市の女性(86)は

 

「原発は自然とは相いれない。私は死ぬまで反対。むしろ死ぬまでしか反対できないのが歯がゆい」と話した。

 

 山口市の男性(74)は「能登半島地震で日本に原発を建ててはならないとはっきりした。原発回帰はやってはいけない」

 

と語気を強めた。(山野拓郎)

 

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