2023年4月20日 / 最終更新日 : 2023年4月20日2023年度

 

着任のご挨拶(根本みなみ) | 上廣歴史資料学研究部門 (uehiro-tohoku.net)

配信より

着任のご挨拶(根本みなみ)

4月より着任いたしました根本みなみです。
3月までは日本学術振興会の特別研究員として東京大学史料編纂所に所属し、近世大名家の家臣の内でも特に上級家臣の「家」運営について研究してまいりました。
現在関心を持っておりますのは、近世大名家における帰属集団としての「御家」とそこに所属する大名や家臣の「家」の関係性です。武士の「家」の帰属集団である「御家」は武士の「家」の行動を規制するだけではなく、その存続を守る役目も担うことが求められました。一方、「御家」の頂点にあるはずの大名家も「御家」に帰属する一つの「家」として、その行動を制限されることもあり、「御家」と「家」、大名や家臣の関係は一方通行なものではありませんでした。一つの出来事をとっても、大名の側・家臣の側と視点を変えることで、全く違う姿が見えてくることがあります。
私がこのように考える背景には、学生時代に授業を通じて伊達騒動について研究する機会を得たことがあります。仙台藩伊達家の御家騒動である伊達騒動は当事者それぞれの目にどのように映ったのか、また伊達家を取り巻く人々にはどのように映ったのか、その一つ一つを丹念に見ていくと、この事件が様々な性格を帯びていたことを知ることができます。歴史を研究するということは、一つの視点からだけ物事を眺めるのではなく、あらゆる視点から一つの物事をとらえ直すということです。その中では、地域の人々が自分の地域の歴史をどのようにとらえるのか、当事者の視点がとても重要になります。立場が変わることで、一つの出来事の異なる側面が浮かび上がってきた時、歴史学の面白さ・むずかしさを一層感じることが出来ます。
当部門では地域における史料保全や研究に力を入れており、私も業務を通じて、地域での歴史研究に携われることをとても楽しみにしております。今までの経験を活かして、当部門の研究に御役に立てるように努めてまいります。

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羽生結弦さんメッセージ「大きな一歩」 仙台市がアイスリンク設置へ

平川仁

 

羽生結弦さんメッセージ「大きな一歩」 仙台市がアイスリンク設置へ [宮城県]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

配信より

 

協定締結式のために動画でメッセージを寄せた羽生結弦さん=2023年11月28日、仙台市役所、平川仁撮影

写真・図版写真・図版

 

 仙台市は28日、ゼビオホールディングス(HD、福島県郡山市)と連携し、太白区のあすと長町に通年型のアイスリンクを設置すると発表した。日本フィギュアスケート発祥の地とされながら、練習場所の不足が課題とされてきた仙台市に、国際規格のリンクが整備される。

 

 市によると、ゼビオHDは、プロバスケチームの本拠地などとして使われている「ゼビオアリーナ仙台」を、アイスリンクとしても使えるように改修。同社が指定管理者となることを条件に、市に寄付するという。24年度の着工、25年度の運用開始を目指す。

 

 フィギュアスケートなどの公式大会が開ける国際規格(60メートル×30メートル)のリンクで、フィギュア選手の練習場所としての利用やアイスショーの開催が想定されている。バスケの試合やコンサートがある時は、氷の上に断熱材や床を敷いて対応する。国際規格に適した通年型のリンクは、宮城県内初という。

 

 仙台市は日本のフィギュアスケート発祥の地とされ、五輪で金メダルを獲得した羽生結弦さんの出身地でもある。一方、市内の通年型のリンクは「アイスリンク仙台」(泉区)しかなく、練習場所が不足しているとの声が関係者から上がっていた。

 

 郡和子市長はこの日の会見で、「オリンピックを目指す若いフィギュアスケーターにも使っていただきたい」と話した。

 

 郡市長とゼビオHDの諸橋友良代表取締役が出席した協定締結式では、羽生さんも動画でメッセージを寄せた。

 

 「仙台での新たなスケートリンクの実現に向けた大きな一歩が踏み出されたものと、1人のスケーターとしてとてもうれしく思います」と喜びを語り、「多くのフィギュアスケーターが育ってきましたが、練習環境はとても厳しい状況にあります。この度の取り組みが実現することで、自分と同じように、この街でフィギュアがやりたいと思う次の世代が1人でも多く生まれることを期待しています」とした。

 

 同社を指定管理者とする寄付の条件を受け入れるかどうかは、市議会の12月定例会で審議される予定。

 

(平川仁)