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岸田内閣は31日、柿沢法務副大臣が提出した副大臣の辞表を、持ち回り閣議で受理した。
柿沢氏は、4月に行われた東京の江東区長選をめぐり、
初当選した自民党の元衆院議員・木村弥生氏の陣営が選挙中に投票をよびかける
インターネット広告を流した公職選挙法違反の疑いに関連し、
木村氏側にネット広告の利用を勧めた疑いが報じられていた。
岸田首相は31日の参院法務委員会で、
柿沢法務副大臣が辞表を提出したことを明らかにした上で、「法務副大臣は法の執行に、より厳格でなくてはならない立場だ。報道の通りであれば誠に遺憾だ。就任からまもなく辞表を提出したことは私自身、任命責任を感じる。国民の信頼回復のため先頭に立って努力する」と述べた。
政治部
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弁護士は「家宅捜索の目的の第一は、共謀関係を明らかにすることだろう」と、木村氏の関与の解明を目指しているとみる。
ただ「この事件だけなら捜索までするだろうか…」と納得のいかない様子。「何らかの意図があるのではないかと思ってしまうのは確か」と話した。
◇ ◇
◆木村氏が辞職表明の会見で語った「実績」
江東区役所内の記者会見の会場は、木村氏が就任後に定例会見で政策をアピールしてきた場所。午後3時、約70人の報道陣を前にした辞職表明という形で、半年の区長生活を終えた。
約50分の会見では、言葉を詰まらせ、悔しさをにじませる場面もあった。区長選で「クリーンな区政」を前面に押し出して選挙戦を展開してきたことを問われ、「なにをもってクリーンと定義するかにもよるが、公選法に抵触するようなことで心配をおかけし、じくじたる思い」と述べた。
![記者会見する江東区の木村弥生区長](https://static.tokyo-np.co.jp/image/article/size1/f/a/f/b/fafbba922702a77ef22e7edf0a245629_2.jpg)
記者会見する江東区の木村弥生区長
地元選出の元衆院議員で父の木村勉氏や妹が暮らす実家も家宅捜索されたことを明かし、有料広告以外には「他に何かしらの疑いがあることはない」ときっぱりと言い切った。
辞職について、勉氏にも相談し、「父は真面目で区民に愛されていた。申し訳ないことだが、私が決めたことだからと『尊重する』」とのことだったという。
区長としての実績を問われると、給食費無償化を挙げ、「都立の特別支援学校に通う子どもが一緒に、10月からスタートに間に合うことができたというのは、23区でも、そんなになかったのでよかった」と振り返った。
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