年明けに選挙迫る岩国市長、母校での講演を前日に急きょ辞退 2024年1月に5選目指す市長選、「選挙間近にいかがなものか」の声届く
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年明けに選挙迫る岩国市長、母校での講演を前日に急きょ辞退 2024年1月に5選目指す市長選、「選挙間近にいかがなものか」の声届く(中国新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
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任期満了に伴う来年1月の山口県岩国市長選に5選を目指して立候補を表明している福田良彦市長が
27日に予定していた母校・岩国高(岩国市)での講演を急きょ取りやめた。
同窓会が福田氏に依頼し、福田氏は市長としての歩みと今後のまちづくりや市の課題について生徒たちに語る予定だった。
選挙が迫る時期での講演を疑問視する声が上がり、福田氏が前日に辞退した。
同校や同窓会などによると、講演会は毎年、同窓会が卒業生を同校に招いて開いている。
今年は福田氏へ4月に講演を依頼した。
同窓会長の安本政人・岩国商工会議所会頭は人選の理由を「地元で活躍している一人だから」と説明。
市長選については考慮しなかったという。一方、安本氏は8月、4期の実績を評価して福田氏に次期市長選の立候補を要請した。
依頼を受けた福田氏側は、選挙を控えているため公選法の事前運動に抵触する可能性がないかを
市選管に問い合わせて問題がないことを確認し、引き受けた。
同校は今月中旬、講演会の案内文を保護者に配布していた。
長男が1年生の父親(43)は「まちづくりについて子どもが考えるいい機会」と受け止めた。
一方で、3年生の一部は選挙権を持ち、
長女が3年生の父親(51)は「立候補表明している人が学校で講演するのに違和感があった。
実績や政策をアピールする場にもなりかねない」と疑問視した。
福田氏は26日、一転して同校に「選挙を間近に控えたこの時期に、いかがなものかという声が寄せられた」
などとして同校に講演の辞退を伝え、陳謝した。
同校の竹村和之校長は「選管で問題がないと確認したと聞いて進めていた」と話した。
広島大の川崎信文名誉教授(行政学)は「選挙が近いタイミングと人選に適切性が欠け、
道義上問題がある」と指摘。
拓殖大の岡田陽介准教授(政治学)は「母校でもあるし生徒の投票行動に影響を与えることも否定できず、
選挙を控えた時期の講演は適切ではない」と話していた。
中国新聞社
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