せき止め薬と去痰(きょたん)薬の供給不足への対応について発表する武見敬三厚生労働相=2023年10月18日、東京・霞が関、藤谷和広撮影
せき止め薬と、たんを切る「去痰(きょたん)薬」の供給不足を受け、
厚生労働省は18日、製薬企業8社に増産を要請したと発表した。
9月末時点から1割以上、供給が増える見込みという。
また、さらなる増産に向け、製薬企業への支援策を、
今月中に政府が取りまとめる総合経済対策に盛り込むことなどを検討する。
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今夏以降、新型コロナと季節性インフルエンザの同時流行が続き、
せき止め薬と去痰薬が不足している。
武見敬三厚労相は18日夕、緊急対応について記者団に説明。
せき止め薬と去痰薬の主要メーカー8社に対し、他の医薬品の製造ラインからの融通や、
在庫の出荷を要請した。年内には、せき止め薬は約1100万錠、
去痰薬は約1750万錠の追加供給が可能になるという。
供給不足が解消するかは不透明だが、武見厚労相は「不足する状況はできる限り回避する」と強調した。
また、今冬以降の新型コロナなどの流行拡大に備え、さらなる増産に向け、
協力企業への支援策を総合経済対策に盛り込む方針だ。
供給不足が生じている医薬品については、来年度の薬価改定でも対応を検討する。
朝日新聞社
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