今年のスマホ出荷4.7%減、パソコン13.7%減へ

スマホ過去10年で最低水準へ、消費者向けPC過去最大の落ち込み

 

2023.9.5(火)小久保 重信follow

 

マーケティングIT・デジタルIT・通信

 

今年のスマホ出荷4.7%減、パソコン13.7%減へ スマホ過去10年で最低水準へ、消費者向けPC過去最大の落ち込み(1/2) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)

配信より

 

(写真:Stanislav Kogiku/アフロ)

 

米調査会社のIDCによると、2023年の世界スマートフォン出荷台数は、前年比4.7%減の11億5000万台と、過去10年で最低の水準になる見通しだ。

iPhoneシェア、過去最大に

 IDCは先に公表したリポートで23年の出荷台数が前年比で3.2%減少するとしていたが、これを下方修正した。

 

経済見通しの悪化と依然続くインフレにより、消費者需要が減退し、買い替えサイクルが長期化している。

 

 一方、スマホの出荷台数は24年に前年比4.5%増と、プラス成長に転じ、その後は年間1桁台前半の成長で推移する。これにより、今後5年間の年平均成長率は1.7%になるとIDCは予測する。

 

 IDCリサーチディレクターのナビラ・ポパル氏は、

「市場は間違いなく成長へと回復するだろうが、買い替えサイクルの長期化が成長を抑制し、市場全体がコロナ禍前の水準に戻ることを妨げている」と指摘する。

 

このような状況においてメーカーは、成長に向けた戦略を立てる必要があるという。

 

 買い替え周期が長期化する一方で、明るい兆しは消費者の購入予算が増える傾向にあることだ。

 

これにより、「23年の平均販売価格は4年連続で上昇する可能性がある」(ポパル氏)。

 

 出荷台数を基本ソフト(OS)別に見ると、米アップルの「iOS」を搭載する

 

iPhoneが前年比1.1%増加するとIDCはみている。

 

これに伴いiPhoneの出荷台数シェアは過去最大の19.9%になると見込む。

 

これに対し、米グーグルの「Android(アンドロイド)」搭載端末は同6%減少する見通しだ。

 

iPhoneは以前からマクロ経済の課題に対して、Android端末よりもレジリエンス(強じん性)があるという。

 

私のコメント :  令和5年9月22日、米調査会社のIDCによると、2023年の世界スマートフォン出荷台数は、前年比4.7%減の11億5000万台と、過去10年で最低の水準になる見通しだ。

 

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本国でiPhoneより売れているベトナム産激安スマホがアメリカで勢力拡大

2021年02月26日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

 

ASCII.jp:本国でiPhoneより売れているベトナム産激安スマホがアメリカで勢力拡大

配信より

 

ベトナムのスマホがアメリカで買える時代がやってきた

 

 iPhoneの利用者が多く、ベライゾンをはじめとする大手4キャリアが5Gサービスを展開しているアメリカですが、プリペイドSIMと低価格スマートフォンのセットも数多く販売されています。実はアメリカは国民の所得格差が大きく、低所得者層にとってプリペイドスマートフォンは家計を圧迫することなく購入できる、人気製品なのです。

 

 アメリカの大手家電チェーン店「Best Buy」へ行くとMNO、MVNOのプリペイドスマートフォンパッケージが大量に販売されています。型落ちの古い製品なら時には20ドルや30ドル、2000~3000円程度で買える激安スマートフォンも販売されています。そんな低価格スマートフォンは数年前まではZTEが得意としていましたが、2018年にアメリカ政府の制裁を受けて製品販売は終了。中国メーカーとしてはTCLが一人、気を吐いています。最近はアメリカのBLUも低価格プリペイドスマートフォンを出しています。

Best Buyのキャリア別プリペイドスマホ販売コーナー(2019年1月の写真)

 

 しかし、2020年からベトナムのスマートフォンがアメリカに入り込み、価格の安さで存在感を高めようとしています。ベトナムの大手コングロマリット、ビングループ傘下のスマートフォンメーカー「Vsmart」がプリペイドスマートフォンを次々とアメリカでリリースしているのです。

 

 現在アメリカで販売されているのは「Maestro Plus」「Motivate」「Fusion Z」の3機種で、いずれもキャリアブランド品としてAT&Tおよび同社回線を使うMVNOなどから販売されています。VsmartとAT&Tは2020年11月に200万台の端末納入契約を結びました。2021年はかなりの数のベトナム製スマートフォンがアメリカ全土で販売される予定なのです。

AT&Tから販売されるMotivate

 

 世界のスマートフォンの最大の工場は今でも中国です。しかし、サムスン電子やLGエレクトロニクスがベトナムをスマートフォン生産の本拠地としており、ほかのメーカーもベトナムに工場を持つところが増えています。スマートフォンメーカーが進出すれば関連ビジネスや関連企業も育成されますから、ベトナムはスマートフォンを製造するのに最適な国になっているのです。

 

 ビングループは豊富な資金力を背景に、2018年12月からベトナムのスマートフォン市場に参入。ベトナムの国内シェアはサムスン、OPPOに次ぐ3位で、アップルよりも人気となっています。低価格モデルが多く、メーカー品としては世界最安モデルと言われている「Bee Lite」は60万ドン、日本円でわずか2800円のスマートフォンも販売しています。

2800円の激安スマホ「Bee Lite」

 

 Bee LiteのスペックはSnapdragon 215にメモリー1GB、ストレージ16GB。5.45型(960×480ドット)ディスプレー、500万画素カメラ、200万画素フロントカメラ、2550mAhバッテリーという構成です。数年前のエントリークラスの性能ですが、フィーチャーフォンからの乗り換えなら十分でしょう。何よりも3000円弱の価格で販売しても利益を出しているのがすごいところ。中国メーカーでもここまでの格安モデルを作ることは難しいでしょう。

 

 アメリカ向けの製品も性能を抑えて価格も安くしています。3機種の中で最上位モデルであるMaestro PlusのスペックはSnapdragon 460にメモリー3GB、ストレージ32GB、6.22型ディスプレー、1300万画素+500万画素カメラ、500万画素フロントカメラ、3300mAhバッテリーという構成です。最上位と言いながらエントリークラスの性能ですが、価格も49.99ドル、約5300円(SIMロックあり)とかなり安いですね。

Maestro Plusは3機種の中で最上位モデルだが、スペックはエントリーレベル

 

 2021年2月に投入されたFusion ZはSnapdragon 215、メモリー2GB、ストレージ16GB、6型ディスプレー、500万画素カメラ+200万画素カメラ、3300Ahバッテリーで価格は39.99ドル、約4200円(SIMロックあり)です。アメリカのプリペイドスマートフォンはSIMロックがかけられていることもあり、50ドル以下の製品もよく見かけます。

 

2021年モデルのFusion Z

 

 アメリカと中国の関係はしばらく膠着状態が続くでしょう。しかし、低価格なスマートフォンの需要はなくなりません。中国メーカーの低価格スマートフォンがアメリカに入りにくくなっている状況を考えると、今後はベトナム産のスマートフォンが中国製品に取って代わる時代がやってきそうです。

 

 また、Vsmartは格安スマートフォンだけを開発しているわけではありません。アメリカには2021年中に5Gスマートフォンを投入する予定です。Vsmartは2019年にクアルコム、富士通の両者と5Gの開発で提携しており、同社初の5Gスマートフォンが間もなく市場に投入されようとしているのです。シャオミは日本に約2万円の5Gスマートフォン「Redmi Note 9T」を投入しますが、Vsmartの5Gスマートフォンはそれよりも安いかもしれません。

 

Vsmartの現行最上位モデル「Aris」シリーズ。5Gモデルもこのシリーズとなるだろう

 

 ベトナム産の5Gスマホがどんな性能、そして本体仕上げで出てくるかとても気になるところです。もしかしたら日本のキャリアからも出てくる、なんてこともあるかもしれません。2021年はVsmartに注目したいところです。

 

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