連合、芳野会長の続投固まる 賃上げ継続や立憲・国民の共闘が課題

有料記事

 

西尾邦明 松井望美

 

連合、芳野会長の続投固まる 賃上げ継続や立憲・国民の共闘が課題:朝日新聞デジタル (asahi.com)

配信より

写真・図版
記者会見で話す連合の芳野友子会長=2023年8月24日、東京都千代田区の連合会館、西尾邦明撮影

 

労働組合の中央組織・連合の芳野友子会長(57)が1期目(2年)の任期を終える10月以降も

 

続投することが24日、固まった。

 

初の女性会長としての高い発信力が評価された。

 

賃上げの継続や、支援する立憲民主党国民民主党の共闘を実現できるかどうかが、2期目の課題となる。

 

 連合傘下の産業別組織(産別)のトップらでつくる役員推せん委員会(役せん)がこの日に開いた会合で、

 

芳野氏の続投を推薦することを決め、中央執行委員会に報告した。

 

ナンバー2にあたる事務局長も清水秀行氏(64)が続投する。10月の定期大会で正式に決定する。

 

 役せんの伊藤敏行委員長は会見で、

 

芳野氏について

 

「連合の注目度を高め、春闘の賃上げの環境整備、ジェンダー平等の推進を牽引(けんいん)したことを評価している」

 

と話した。

 

 芳野氏は、労働界と政府、経…

 

私のコメント :  令和5年9月22日、労働組合の中央組織・連合の芳野友子会長(57)が1期目(2年)の任期を終える10月以降も続投することが令和5年8月24日、固まった。初の女性会長としての高い発信力が評価された。

 

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芳野友子

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』配信より

よしの ともこ

芳野 友子

2022年5月17日撮影

生誕 1965年11月9日(57歳)
日本の旗 日本東京都
職業 労働運動家
肩書き 日本労働組合総連合会会長
公式サイト 公式サイト

芳野 友子(よしの ともこ、1965年昭和40年〉11月9日 - )は、日本労働運動家2021年10月6日から8代目日本労働組合総連合会会長を務めている(女性初[注釈 1][1] 。

経歴・人物[編集]

東京都出身。1984年、18歳でJUKI入社、2010年にJUKI労働組合委員長、2015年日本労働組合総連合会副会長。2021年日本労働組合総連合会会長[2]労働者福祉中央協議会会長[3]日本生産性本部副会長[4]、日本水フォーラム副会長[5]財務省財政制度等審議会委員[6]法務省法制審議会委員[7]内閣府男女共同参画会議議員[8]、ふるさと回帰支援センター顧問[9]、日本防災士機構評議員[10]日本財団パラスポーツサポートセンター顧問[11]JAM(ものづくり産業労働組合)副会長。

JUKI労働組合の中央執行委員を務めていたころから、企業や職場、そして労働組合の中の男性中心的発想を打開する為に組合内に女性委員会を発足させるなど男女の均等待遇に向けた取り組みを行ってきたと語る。幼いときの夢はバレエダンサーで、就職後はJUKIバレーボール部のマネージャーを務めた[12]

 

連合会長[編集]

2021年1月から2月にかけて、連合会長の神津里季生は関係者に、任期満了(同年10月6日)[13]による退任の意向を伝えた。後任候補として、当初有力視されたのは事務局長の相原康伸だったが、相原は出身母体である自動車総連の理解を得られなかった[14]

同年9月27日、役員推薦委員会は、後任に芳野を中央執行委員会に推す方針を固めた[15]。9月30日、役員改選の立候補の届け出が締め切られ、会長は芳野以外に届け出がなく、芳野の就任が確定した。10月6日の定期大会で正式に会長に選出された[16]。定期大会より2日前の10月4日、岸田文雄内閣総理大臣に就任。岸田は同日の記者会見で「今月14日衆議院を解散し、31日総選挙を行う」と表明した[17]

芳野は会長就任翌日の10月7日に開いた記者会見で、早速衆院選について言及。立憲民主党が総選挙で政権交代を実現した場合に日本共産党が「限定的な閣外からの協力」をするとの両党合意に異論を唱えた。さらに「閣外協力もあり得ない」と述べた[18]

人物・主張[編集]

日本共産党に対する主張[編集]

  • 立憲民主党と日本共産党の選挙協力(野党共闘)には反対の立場をとる。2021年10月の衆院選で立憲民主党の議席が96議席に減少した件について、同年12月13日、産経新聞の単独インタビューに応じ、同党の敗因を「共産党と連携したせい」であると述べた。インタビューの中で、立憲民主党に対し共産党との決別を要求した[19]。連合は同月16日、衆院選の総括をまとめ、公表。立民・国民民主・連合の3者で政策を共有して連携して力を合わせることが必要と述べた[20]
  • 野党共闘を妨害しているとの批判に対しては、共産が掲げる「野党共闘」とは「綱領に基づく統一戦線の1つの形であり、共産主義社会実現のための手段」であるとし「共産主義社会の実現を目指している勢力から、『野党共闘』の足を引っ張るなと批判されるゆえんは全くない」と反論している[20]
  • 立憲民主党の選挙総括については「立民と共産党との関係が明確になっていないことは非常に残念だ」と批判し、立憲民主党代表の泉健太が2022年1月31日にテレビ番組で「共産党とのこれまでの連携は白紙にする」と宣言したことについては「白紙の意味を明確にすべきだ」とした[21]
  • 2022年2月3日付の毎日新聞に掲載されたインタビューで「連合の労働運動は、自由で民主的な労働運動を強化、拡大していくというところから始まっている。その点で共産とは考え方が違い、相いれない。現実的にも、連合の組合と共産党系の組合は職場、労働運動の現場で日々競合し、しのぎを削っている」と述べ、あらためて共産党との共闘を拒絶した[22]
  • 2022年6月22日、第26回参議院議員通常選挙が公示。自民、立憲の両党は新潟県選挙区(改選数1)を「最重点区」ととらえた。立憲、共産、社民の3党と市民連合が推す現職の森裕子に対し、自民党は県議の小林一大を擁立。岸田文雄首相を2度も長野県入りさせた[23]。選挙戦最終日の7月9日、芳野は長野に駆け付けるが、応援演説で「もし共産党が入ってきたとするならば、その共産党の票は入るかもしれませんが、逆に連合票が逃げる可能性がありますので、私ども連合としては、これまでも申し上げた通り、共産党との関係はありえない」と述べ、野党共闘はありえないと訴えた[24]。森は小林に約7万票もの差をつけられ、落選した[25]
  • 2023年(令和5年)5月17日に立憲民主党代表泉健太と会談し、泉は次期衆院選などで共産党とは選挙協力は行わない意向を芳野に伝達。記者会見で芳野は泉の発言について「明確に発言したことは評価している」と述べた[26]

自由民主党との関係[編集]

各国の労組代表と共に岸田文雄と面会した芳野(2023年4月7日、内閣総理大臣官邸
  • 2022年2月17日午後、芳野は夏の参院選をめぐり、立憲民主党や国民民主党への支援を明示しない基本方針を発表[27]自民党から「女性同士、懇談したい」と誘われていた芳野はその直後、同日夜に党組織運動本部長の小渕優子、同労政局長の森英介東京都内の日本料理店で会食した[28][29][30]。翌18日、メディア各社は小渕らと会食したことを一斉に報道。連合会長代行の松浦昭彦(UAゼンセン出身)、川本淳(自治労出身)は「参院選まで自民党幹部との食事は控えてください」と芳野に自重を促した[31]
  • 森英介は上記の会食後、党副総裁麻生太郎に芳野の好物が日本酒であることを告げた。麻生は芳野を誘い、2022年3月16日に両者は都内のホテルで会食した[32]。酒席には森と、連合事務局長の清水秀行(日教組出身)も同席した。このときも同会長代行の松浦と川本は、参院選を理由として、芳野と清水に苦言を呈した[31]
  • 2022年4月18日、自民党本部で「人生100年時代戦略本部」の会合が開かれた。芳野は、同本部長の上川陽子からの参加要請に応じ、会合で全世代型社会保障に関する連合の見解を説明した。会合後、芳野は「政策実現のため、これから一緒に取り組めればと思う。問題認識は自民党とほぼ一緒だと思った」と記者団に述べた[33]。やがて芳野は関係者から「芳野は自民党の別働隊」と揶揄されるようになった[34]
  • 2022年9月15日、安倍晋三の国葬に出席する意向を表明。表明の会見で「労働側代表としての責任をどう果たすべきか。出席せざるを得ないと判断した」と述べた[35]。国民民主党は出席する考えを示しているが、立憲民主党は泉健太代表ら執行役員が欠席するため、立憲を支持する産別から反発を招いた[36]。9月27日、国葬に芳野は出席。10月6日、都内で開かれた中央委員会の冒頭挨拶で、出席した国葬について「国会の関与をおろそかにし、閣議決定だけで進めようとし、議会制民主主義立憲主義を軽視した。安倍政権以降の『1強政治のおごり』と言わざるを得ない」などと強く批判した[37][34]

統一教会関連[編集]

  • 2022年8月5日、立憲民主党は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政界のつながりの問題をめぐり、日本共産党、れいわ新選組とともに合同ヒアリングを開催[38]。また同日、国民民主党は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題について党内に調査会を立ち上げると発表した[39]。各方面で調査が進む中、芳野は8月25日の定例記者会見で、連合加盟の労働組合が研修などで利用している富士社会教育センターと統一教会の関係について質問を受けた。富士社会教育センターの元理事長が松下正寿であったことをふまえての質問だったが、芳野は「調べるつもりはない」と答えた。松下が理事長を務めていたことについてと問われると、「私は知らなかった。今後も調べない」と答えた。さらに「マスコミで、私がそこで学んだと書かれているが、私はそこで学んでない」「センターがどういう教育をしているのかも分からない」と述べた[40][41]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ただし、日本のナショナルセンターの代表という意味では、2020年7月30日に全労連の議長に就任した小畑雅子が女性初のトップである。

出典[編集]

  1. ^ 日本放送協会. “連合 新会長に芳野友子氏を選出 女性の会長就任は初めて”. NHKニュース. 2021年11月19日閲覧。
  2. ^ 連合の次期会長に芳野友子氏を推薦 初の女性会長誕生へ:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年11月19日閲覧。
  3. ^ 役員労働者福祉中央協議会
  4. ^ 2021年度 評議員・理事・監事の選任及び副会長の選定に関するお知らせ
  5. ^ 日本水フォーラムについて
  6. ^ 財政制度等審議会委員名簿財務省
  7. ^ 人事、法務省日経新聞
  8. ^ 男女共同参画会議議員名簿
  9. ^ ふるさと回帰支援センターについて
  10. ^ 日本防災士機構について評議員名簿
  11. ^ 団体概要
  12. ^ 埼玉大学「連合寄付講座」 2008年度前期「ジェンダー・働き方・労働組合」講義要録 ■第5回(5/14)■ 男女の均等待遇に向けた取り組み ゲストスピーカー:芳野 友子 JUKI労働組合 副中央執行委員長(公益社団法人 教育文化協会公式サイト)
  13. ^ “連合、期限までに会長の立候補届け出なし”中国新聞. (2021年9月22日) 2022年5月17日閲覧。
  14. ^ “相次ぐ固辞で人選難航 連合会長、初の女性で決着”時事ドットコムニュース. (2021年9月29日) 2022年5月17日閲覧。
  15. ^ “連合初の女性会長就任へ 神津氏後任に芳野友子氏”共同通信. (2021年9月27日) 2022年5月17日閲覧。
  16. ^ “女性初の連合会長、6日就任 芳野氏、定期大会で”共同通信. (2021年9月30日) 2022年5月17日閲覧。
  17. ^ 岸田首相「14日に衆院解散、31日総選挙」 記者会見”. 日本経済新聞 (2021年10月4日). 2021年10月7日閲覧。
  18. ^ “連合新会長、立民・共産合意に異論”共同通信. (2021年10月7日) 2022年5月17日閲覧。
  19. ^ 産経新聞 連合・芳野会長「立民はもう共産と決別してほしい」
  20. a b 産経新聞 連合が衆院選総括「野党共闘は共産社会実現の手段」
  21. ^ 時事通信 立民の衆院選総括に不満 芳野連合会長
  22. ^ 毎日新聞 連合は共産党とは相いれない芳野友子・連合会長
  23. ^ “森裕子氏はなぜ自民に敗北したのか? 4つの敗因分析【参院選新潟】”新潟放送. (2022年7月14日) 2022年7月20日閲覧。
  24. ^ 《参院選》自民党の新人に敗れて議席を失った立憲・森裕子氏 敗因は…”. テレビ新潟 (2022年7月12日). 2022年7月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月17日閲覧。
  25. ^ 新潟 参議院選挙結果・開票速報”. 参議院選挙2022特設サイト. NHK. 2022年7月11日閲覧。
  26. ^ 共産と選挙協力せず 立民、連合に伝達”. 時事通信. 時事通信. 2023年5月24日閲覧。
  27. ^ “連合「候補者本位で臨む」 夏の参院選 基本方針を発表”NHK. (2022年2月17日) 2022年7月26日閲覧。
  28. ^ “連合・芳野会長、自民幹部と会談 「自民と連携せず」発言直後に”毎日新聞. (2022年2月18日) 2022年7月26日閲覧。
  29. ^ “連合会長、自民幹部と会食”日本経済新聞. (2022年2月18日) 2022年7月21日閲覧。
  30. ^ “【独自】連合・芳野会長が自民・小渕組織運動本部長と極秘会談 自民との連携否定した日に”TBS. (2022年2月18日) 2022年7月21日閲覧。
  31. a b “労組分断 会長選び混迷、消去法で芳野氏に /2”毎日新聞. (2022年4月29日) 2022年7月21日閲覧。
  32. ^ “労組分断 連合、加速する「自民シフト」 布石は4年前に /1”毎日新聞. (2022年4月29日) 2022年7月21日閲覧。
  33. ^ “自民会合に連合会長出席 異例の対応、社保政策説明”京都新聞. (2022年4月18日) 2022年7月21日閲覧。
  34. a b 連合・芳野会長“驚き”のご都合主義 反対を押し切り参列した「国葬」を強く批判”. 日刊ゲンダイ (2022年10月7日). 2022年10月7日閲覧。
  35. ^ 奥山はるな、古川宗 (2022年9月15日). “連合会長、安倍氏国葬出席を表明 「苦渋の判断、弔意示すため」”. 毎日新聞. 2022年9月17日閲覧。
  36. ^ 古川宗 (2022年9月18日). “連合会長「安倍氏国葬出席」が波紋 政府に恨み節も”. 毎日新聞. 2022年9月18日閲覧。
  37. ^ 古川宗 (2022年10月6日). “連合・芳野会長就任1年 国葬参列に募る不満、2期目はある?”. 毎日新聞. 2022年10月7日閲覧。
  38. ^ 「旧統一教会問題」で野党合同ヒアリング開催 前川元文科次官「イエスという判断ができる人は事務次官か当時の下村大臣だということになる」”. TBS NEWS DIGTBSテレビ (2022年8月5日). 2022年8月28日閲覧。
  39. ^ 国民、旧統一教会で党内調査会 玉木氏「場合によっては法整備」”. 毎日新聞 (2022年8月5日). 2022年8月29日閲覧。
  40. ^ 『しんぶん赤旗』2022年8月26日、「統一教会と研修センター関係 連合会長『調べない』」
  41. ^ “共産党アレルギー”連合・芳野会長と旧統一教会の怪しい関係…会見で突っ込まれタジタジ”. 日刊ゲンダイ (2022年9月6日). 2022年10月5日閲覧。

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